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お役立ちデータ(経済指標・人口)

主要国の人口ピラミッド(2015年・2050年比較)

こちらのページでは「人口ピラミッドを見る上でのポイント」と「主要国の人口ピラミッドの変化」について紹介しています。

人口ピラミッドの分析は将来の景気や株価を予想する上で役に立ちますので参考にしてください。

人口ピラミッドについて

人口ピラミッドを見ると各国の将来の姿が非常によくみえてきます。

人口ピラミッドは予測可能な未来です。

下記に2050年の人口ピラミッドを掲載していますが、これは余程の天変地異がない限り、ほぼこの通りになる見通しです。

2050年の経済状況や株価、為替の予想は不可能ですが、人口ピラミッドは予測可能なデータです。

下記のピラミッドで緑色にマークされた部分がありますが、これは35歳~45歳の部分です。

35歳~45歳は住宅購入、教育費の増加等、最も消費が活発な世代です。この世代の人口が多い時は経済環境も良くなる傾向があります。

人口ピラミッドの種類と特徴【富士山型・つりがね型・つぼ型】

人口ピラミッドの形状は大きく3種類に分けられます。

  • 富士山型
  • つりがね型
  • つぼ型

人口ピラミッドの形状と特徴の一覧です。

人口ピラミッドの種類

一般化には経済成長が著しい新興国の人口ピラミッドは「富士山型」となり、その後、経済が成熟していく過程で「つりがね型」→「つぼ型」へと移行していきます。

日本の人口ピラミッドも「富士山型」→「つりがね型」→「つぼ型」と移行しており、それぞれの時期は次の通りです。

  • 富士山型:~1960年代まで
  • つりがね型:1970年代~2000年代
  • つぼ型:2010年代~

主要国の人口ピラミッド(2015年・2050年)

下記では、日本・米国・中国・インド・ブラジル・ナイジェリアの2015年と2050年の人口ピラミッドとその特徴を掲載しています。

日本の人口ピラミッド(2015年・2050年)

population_pyramid_japan

  • 実は2015年~2020年頃までの日本は人口ピラミッド的には非常に良い時期となっています。団塊ジュニアと呼ばれる第2次ベビーブーム(1971年~1974年)に誕生した世代が40歳前後となり、消費が活発な時期が続いているからです。
  • ちなみに、本来は彼らが30歳〜40歳であった2005年〜2015年に大規模な少子化対策を行なっていれば、母数が多い分、効果も大きかったはずですが、時すでに遅しとなりました。
  • それより下の世代は、少子化が進み、ピラミッドの形状は下に行くほど細くなっています。
  • 今後、抜本的な対策をとらない場合、経済成長や社会福祉面で問題が拡大する可能性があります。
  • 2050年には女性の100歳以上の人口が100万人を超える見込みです。
  • 日本の現在の人ロピラミッドはすでに「つぼ型」と呼ばれる形状となっています。少子化、高齢化が進んだ国の典型的な形状です。
  • 日本の出生数・死亡数・自然増減の推移はこちらを参照:日本の出生数・死亡数・自然増減の推移 / 日本は人口維持をあきらめた?

米国の人口ピラミッド(2015年・2050年)

population_pyramid_usa

  • 米国は移民政策を上手く活用して、理想的な人口ピラミッドを長期間にわたり維持していく見通しです。長期的な国民経済の成長には人口は大変重要です。(関連する商品のポイント:新光US-REITオープン(ゼウス)/米国リートの投資環境・最新の見通し
  • 米国は人口、世帯数ともに毎年約1%ずつ安定的に増加しています。(人口は毎年300万人、世帯数は毎年100万世帯増加)
  • 人口と共に世帯数が増えることで住宅や自動車などの需要増加に貢献しています。
  • 米国の人ロピラミッドは経済的に理想とされる「つりがね型」になっています。

中国の人口ピラミッド(2015年・2050年)

population_pyramid_china

  • 中国の人口ピラミッドでは2015年時点で、40歳~49歳と25歳~29歳の人口が多くなっています。
  • 上記にあるように35歳~45歳は消費が活発で景気にプラスの影響を与えやすい年齢ですので、2015年〜2020年頃は40歳~45歳の人口が多く、その恩恵を受けやすい環境です。
  • そして、2020年には入れ替わりで現在25歳~29歳の世代が35歳となっていきます。よって、人ロピラミッドから見た場合、2030年頃までは中国の消費は平常時より堅調に推移すると見込まれます。
  • しかし、生産年齢人口(15歳~59歳)は2012年から減少しており、さらに総人口も2023年頃から減少する見通しである点は注意すべきです。
  • 一方、2016年1月から一人っ子政策が廃止され、二人っ子政策となったことで将来的に人口減少のペースは緩やかになると思われます。ただし、親2人から子供が最大2人では合計特殊出生率が2.0未満となり、人口増加にはならないため、人口減少を緩やかにする効果が限界となります。また、一人っ子政策により男女の人口バランスが崩れていることも問題視されています。
  • 中国の人ロピラミッドは一人っ子政策の影響もあり、「富士山型」から「つりがね型」を飛ばし、一気に日本と同じ「つぼ型」に移行しています。 2015年でも、ほぼ「つぼ型」に近い形状となっています。

インドの人口ピラミッド(2015年・2050年)

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  • インドは30歳未満の人口が多く、当面、生産年齢人口(15歳~64歳)比率の増加が見込まれ、2040年頃まで人ロボーナス期が続く見通しで長期的な経済成長が期待されます。
  • 2027年頃には総人口で中国を抜き世界1位になる見通しです。
  • リスクとしては高い経済成長を維持できず、雇用の創出が低迷すると社会不安を招く可能性があります。
  • インドの人ロピラミッドは「富士山型」とよばれる新興国の典型的な形状となっています。
  • 2050年の人口ピラミッドは「つりがね型」から「つぼ型」への移行期の形となっています。

ブラジルの人口ピラミッド(2015年・2050年)

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  • インドほどではありませんが、ブラジルも若い国で当面、人ロボーナス期が続く見通しです。
  • ブラジルの人ロピラミッドは「富士山型」から「つりがね型」への移行期のような形状となっています。
  • 米国のようにきれいな「つりがね型」となれば経済的に理想的な形状となります。
    (関連する金融商品のポイントはこちら:ブラジルボンドオープン
  • ブラジルもインドと同様、2050年の人口ピラミッドは「つりがね型」から「つぼ型」への移行期の形となっています。

ナイジェリアの人ロピラミッド(2015年・2050年)

人口ピラミッドナイジェリア

  • ナイジェリアはアフリカで最も人口が多い国です(2015年時点で約1.8億人)
  • 今後も長期的に人口増加が続き2050年には約4億人となり、インド・中国についで世界第3位の人口となる見通しです。
  • ナイジェリアの人口推計はこちらを参照:世界の人口推計(人口予測)
  • 多くのアフリカの国々と同様に現在も若い世代が多い人口構成となっていますが、2050年でも人ロピラミッドの形状はそれほど大きく変化せず富士山型をキープし、人ロボーナス期が続く見通しとなっています。
  • ナイジェリアをはじめとするアフリカの国々は今後、長期に渡り世界経済の成長ドライバーとなることが期待されています。
  • ナイジェリアのポテンシャルについてはこちらを参照:ナイジェリアの高い成長ポテンシャル/ETFか投信を設定してほしい

人口の関連情報

主要国の生産年齢人口の推移はこちらを参照してください!

主要国の人ロボーナスについてはこちらを参照してください!



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