こちらのページでは日本人が投資可能なETFの中でおすすめのものを紹介しています。
まず、日本から買えるETFは「東証に上場している国内ETF」と「金融庁に届け出されている海外ETF」です。
- ETFの制度等についてはこちらを参照してください:日本から買えるETFは国内ETFと金融庁登録された海外ETF
全世界のETFの内、日本から買えるETFはごく一部でしかありませんが、それでも膨大な本数があり、どれに投資をしていいのか分からないといった声もよく聞かれます。
こちらのページでは、日本から買えるETFの中で各資産クラスごとにお勧めできるETFを紹介します。
ETFは様々な資産クラスのものがあり、ETFだけで十分、国際分散投資が可能です。
国際分散投資を行う際の参考にしていただければ幸いです。
日本から買える主要ETF一覧(全資産クラス)
まず、最初に今回選んだETFを一覧で全て掲載します。
ETF銘柄選定のポイントはこちらです。(銘柄にはETNも含まれます)
- インデックスに対するトラッキングエラーが小さいETF
- 同じ資産クラスの中で相対的に時価総額が大きく、円滑な取引が可能なもの
- 日本国内の資産は円建て、海外資産はドル建てのETFを選好
- 上記を満たしているETFの中でメジャーな運用会社のETFを選好
上記のETFを活用すれば、低コストでかなり高度な国際分散投資が可能となります。
- ベンチマークに採用されている各種インデックスの詳細はこちらを参照:代表的なインデックス(指数)一覧【株式・債券・REIT】
下記では【株式】【債券】【REIT】【コモディティ】の各資産クラスごとに、より詳細なデータと解説を掲載しています。
日本から買える主要ETF(株式)
株式は日本の大型・小型、米国、先進国、新興国、フロンティア市場と全世界に投資できるように選びました。
銘柄のポイントはこちらです。
- 日本・米国の大型株はTOPIX・S&P500ではなく、銘柄入替があり、時代にマッチした株式が組み入れられる日経平均とNYダウを選択
- 日本の小型株(東証マザーズ指数)は時価総額とトラッキングエラーの観点からノムラアセットのETN(2042)を選択【東証マザーズ指数についてはこちらを参照:東証マザーズ指数の全て(長期チャート・PER・PBR・構成銘柄トップ20)】
- 先進国株式は日本を含むMSCIワールドではなく、MSCIワールドから日本を除いたMSCIコクサイを選択
- 新興国株式はMSCIエマージング指数をベンチマークとする「EEM」ではなく、小型株も含むMSCIエマージング・マーケッツIMI指数をベンチマークとする「IEMG」を選択。組入れ銘柄・パフォーマンスはほぼ同じでコストは「IEMG」の方がかなり安いことが理由。【詳細はこちらを参照:新興国株式はiシェアーズ・コアMSCIエマージング・マーケットETF(IEMG)がベスト】
- iシェアーズMSCIフロンティア100ETFについてはこちらを参照:iシェアーズMSCIフロンティア100 【ETF】/ 新興国フロンティア株式の概要
上記リストには入れていませんが、半導体関連株の代表的な指数であるSOX指数に投資したい場合は「ヴァンエックベクトル半導体ETF(SMH)」がおススメです。厳密にはSOX指数がベンチマークではありませんが、ほぼ同じ動きとなっています。
- ヴァンエックベクトル半導体ETF(SMH)についての詳細はこちらを参照:SOX指数の長期チャートと構成銘柄の変遷
日本から買える主要ETF(債券)
債券は「投資適格社債」「ハイイールド債」「バンクローン」「米ドル建て新興国国債」「現地通貨建て新興国債券」の5種類を選択しました。
本来はこれに「CoCo債」が加われば完璧ですが、現在日本で購入できるETFが無いため入れておりません。「iシェアーズ優先株式&インカム証券(PFF)」は米国の優先証券が対象でCoCo債は入っていない為、迷いましたが除外しております。
各債券のポイントを下記にまとめていますので参考にしてください。
- 米ドル建て投資適格社債:BBB格以上(平均BBB~A)、固定金利
- 米ドル建て投資適格社債についての詳細はこちら:iシェアーズ iBoxx米ドル建て投資適格社債ETF(LQD)
- 米ドル建てハイイールド債:BB格以下(平均BB)、固定金利
- 米ドル建てハイイールド債についての詳細はこちら:フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド/米国ハイイールド債の投資環境
- バンクローン:BB格以下(平均BB)、変動金利
- バンクローンについての詳細はこちら:バンクローン・オープン/バンクローンの投資環境
- 米ドル建て新興国国債:BB格~A格(平均BBB)、固定金利
- 米ドル建て新興国国債についての詳細はこちら:iシェアーズJPモルガン・米ドル建てエマージング・マーケット債券ETF(EMB)
- 現地通貨建て新興国債券:ETFは米ドル建てだが、投資対象は現地通貨建てであるため為替リスクあり
- 現地通貨建て新興国債券についての詳細はこちら:iシェアーズ現地通貨建てエマージング・マーケット債券ETF(LEMB)
日本から買える主要ETF(REIT)
REITは米国と日本のみ選択しました。グローバル REIT市場の中で米国と日本を合わせると時価総額ベースの約70%を占めます。
- J-REIT・米国REIT共に代表的な指数をトラッキングするETFを採用
- J-REITの見通し等はこちらを参照:J-REIT・リサーチ・オープン/J-REITの投資環境
- J-REITアクティブファンドについてはこちらを参照:J-REITのアクティブファンドでα(アルファ)を出すのは難しい
- 米国REITの見通し等はこちらを参照:新光US-REITオープン(ゼウス)/米国リートの投資環境・最新の見通し
日本から買える主要ETF(コモディティ)
コモディティは金(GOLD)のみを選択しています。理由は下記を参照したください。
- コモディティ関連ETFは数多く存在するが、先物を投資対象としているものは避けた方がよい為、現物に投資している金(GOLD)ETFのみ採用
- 先物に投資するETFの問題点はこちらを参照:原油(コモディティ)ETFは先物のロールがあるので注意が必要
- 金(GOLD)の見通し等はこちらを参照
ETFを活用した参考ポートフォリオ
上記のETFを活用した参考ポートフォリオを掲載します。
低リスクのパターン①と比較的ハイリスクのパターン②を掲載します。
もちろん①と②の中間のようなポートフォリオでも良いと思います。
また、必ずしも全銘柄に分散する必要はなく、マーケット環境やそれぞれの資産クラスの特徴・バリュエーションをみながら銘柄を見直していくのも良いと思います。
いずれにしても今回取り上げたETFを活用することで、国際分散投資が可能となりますので、是非、参考にしてください。