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ETFの知ってそうで意外と知らない仕組み・注意点を分かりやすく解説

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ここではETFの知ってそうで意外と知らないポイントや注意点を掲載します。

ETFの分類などはこちらも参考にしてください:ETFの概要(原油等コモディティ関連ETFは注意が必要)

ETFの流動性供給に貢献する「指定参加者」と「マーケットメイカー」

ETFは上場投資信託ですのでその名の通り、証券取引所に上場されていて市場価格で売買できる投資信託です。

ETFの場合、株式の様に各銘柄で発行済み株式数が決まっている訳ではありません。

投資ニーズの増減によりETFの発行口数(ETFの残高)も増減します。

そのETFの取引において重要な役割を果たしているのが「指定参加者」と「マーケットメイカー」です。

まず、「指定参加者」から説明します。

機関投資家などの超大口投資家がETFの売買を行う際、取引所に通常の注文を出すと価格が乱高下したり取引に時間が掛かってしまいます。

そのため、例えば機関投資家が日本株のETFを買付けする際は、指定参加者と呼ばれる証券会社に直接注文をだします。

指定参加者が市場で日本株のバスケットを買付け、それをアセットマネジメント会社に拠出することでETFが設定され、それを指定参加者から機関投資家に売却されることで取引が成立します。

この一連の取引はETFの「設定」と呼ばれます。

ETFの設定フロー

逆にETFを売却する際はETFの代わりに日本株のバスケットを機関投資家は受け取ります。

これを「交換」と呼んでいます。

キャッシュ化する際はそのまま日本株バスケットを売却します。

交換から日本株バスケットの売りは指定参加者(証券会社)において連動して行われるので大口取引でもスムーズに行うことができます。

このETFの「設定」と「交換」を行うのが指定参加者です。

次に「マーケットメイカー」について説明します。

マーケットマイカーは流動性を提供することを目的としており、多くの場合、上記の指定参加者がマーケットメイカーを兼ねています。

具体的には下記のような取引で存在意義があります。

例えば、純資産残高10億円の日本株ETFに5億円の買い注文が入った場合、取引が成立するでしょうか?

通常の株式で発行済み株式の50%の買い注文が入ればすぐに買い気配となり、何日もストップ高となり取引はなかなか成立しません。

しかし、ETFの場合はスムーズに売買が成立します。

上記の場合、5億円の日本株ETFの買い注文が入るとすみやかにマーケットメイカーが5億円分の日経平均パッケージを作るために株式市場で株式(もしくは先物)を買い付けます。

そして5億円の日経平均バスケットをアセットマネジメント会社に拠出することでETFが設定されます。(この部分は「設定」に関する業務ですので指定参加者を兼務している場合のみです)

そのETFを取引所に売りに出すことで取引が成立します。

この場合、ETFの純資産残高が5億円増加して15億円となります。

この例はほとんど「ETFの設定」と変わりありませんが、別のパターンとしてあらかじめ(先物でヘッジしながら)日本株ETFを保有しておいて買い注文に対応するなどの方法もあります。

大口の売りの時はこの反対でマーケットメイカーがETFを買付け、先物などを使ってヘッジしておき、最終的にはその裏付けとなっている株式を市場で売却することでETFが解約されます。

つまりマーケットメイカーは裁定取引(アービトラージ)を活用し、わずかなサヤを取りながら市場に流動性を供給します

よってマーケットメイカーが間に入ることで純資産残高の小さいETFでも大口の売買が可能です。

また、マーケットメイカーの存在により基準価格と市場価格が大きくかい離しないようになります。

ETFのマーケットメイカー

ただし、マーケットメイカーがすぐにヘッジ取引をすることができないアセットなどでは価格がかい離することもあるので注意が必要です。

例えば東証に上場しているETFで米国株に投資するものなどです。

大口のETF買い注文が入りそれに対応しても、米国株式市場は閉まっているのでヘッジ取引ができません。

そのためスプレッドを大きくする必要があり、「市場価格」と「基準価格」のかい離の原因となります。

ETFの基準価格と市場価格の乖離とは

ETFの基準価格(NAV)とはETFが保有している株式等を時価評価した1口当たりの価格です。

いわゆるETFの理論価格とも言えます。

NAVは「Net Aseet Value」の頭文字をとったものです。

ETFの市場価格はその名の通り、市場で取引される価格ですが、通常は基準価格を参考にして取引されるので両者はほぼ同じ価格となります。

「市場価格」と「基準価格」の差は乖離と呼ばれます。

乖離率が大きくなるとマーケットメーカーが裁定取引(アービトラージ)を行うことで市場価格は基準価格に収れんしていく仕組みとなっています。

債券型ETFの分配金利回りは直接利回りであって最終利回りではない

ETFの分配金は通常、パススルー方式となっている為、株式の配当や債券のクーポンから運用コストを控除した分が分配金として支払われています。

株式関連のETFでは問題にならないのですが、債券に投資するETFは注意が必要な場合があります

問題になるのは組み入れ債券の多くがオーバーパー(債券価格が100を超えている状態)になっている時の「最終利回り」についてです。

例えば「残存期間1年、債券価格が105、クーポン7%」の場合、105の投資に対してトータルリターンが2であるため最終利回りは2/105 =約1.9%となります。

これがETFの資料上の利回りでは7/105=6.7%と表記されているケースが多いので注意が必要です。

間違いではないのですが、これは俗にいう直接利回りとなります。

コモディティ関連では原油ETFは注意が必要、金への投資はETFがベスト

コモディティ関連のETFの場合、投資対象が先物か現物かを確認する必要があります。

現物であればイメージ通りの動きになるのですが、先物の場合は先物をロールオーバーする際にコストがかかりパフォーマンスが悪化する恐れがあります

コモディティ関連のなかで原油ETFは全て先物が投資対象となるので注意が必要です。

また「S&P GSCIコモディティ・インデックス」や「CRBインデックス」のようなコモディティ・インデックスも最終的には先物に投資しているので同様に注意が必要です。

ロールコストによって原油価格が上昇しているのにETFはほとんど儲からないといったケースもあります。

原油ETFの問題点はこちらに詳細を掲載していますのでご確認ください:ETFの概要(原油等コモディティ関連ETFは注意が必要)

逆に金(gold)、銀(silver)、プラチナなどに投資するETFは大部分が現物を裏付けとしています。(一部先物に投資している金ETFもあります)

金(gold)は現物で投資するよりコストも安く、現物の裏付けがあることから投資するにはETFがベストと考えられます。

金ETFについての詳細な説明はこちら:金(ゴールド・Gold)への投資はETFがベスト / 現物転換できる純金上場信託(金の果実)がおすすめ

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