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1人当たりGDPランキングの推移(1990年・2000年・2010年・直近) / 日本の地位は低下傾向

こちらのページでは「1人当たりGDPランキングの変化」を掲載しています。

1人当たりGDPの変化を見ることで、各国がどのように成長してきたかを確認することができます。

また、新興国の現在の成長水準も把握できますので参考にしてください。

1人当たりGDPランキングの変化(1990年・2000年・2010年・直近)

1人当たりGDPランキング(1990年・2000年・2010年・直近)一覧

下記は国別の1人当たりGDPのランキングです。

1990年、2000年、2010年、直近のデータを掲載しています。

それぞれ50位までのランキングに加えて、主要新興国のデータも掲載しています。

1人当たりGDPは各国の成長レベルを表すことから、投資を行う上で非常に参考になります。

1人当たりGDPランキング推移(1990年・2000年・2010年・2020年)

1人当たりGDPランキング推移(1990年・2000年・2010年・2020年)②

※出所:IMF World Economic Outlook

1人当たりGDPの基準(先進国と新興国)

1人当たりGDPがいくら以上だと先進国といった明確な基準はありません。

1万ドル以上で先進国としているケースもありますが、一般的な考え方としては、直近の水準で約3万ドル以上が先進国と言えます。(これはあくまで目安ですのでスペインなども経済的には先進国と考えられています)

1万ドル未満が新興国で1万ドル~3万ドルはその中間です。

また、1人当たりGDPが3000ドルを超えると自動車や家電などの普及率が急速に高まると言われています。

実際、1970年代の日本や2000年代の中国でこの現象が発生しました。

逆に考えると1人当たりGDPが3000ドル未満の時は、成長のポテンシャルは高いが経済の仕組みとしてはまだぜい弱な段階と言えます。

1人当たりGDPの注意点

まず1つめの注意点として、上位に人口が少ない小国が並んでいますがこの辺は参考程度に見ておく必要があります。

例えば、ルクセンブルグなどはタックスヘイブンであり、多くのファンドが籍を置きます。

その為、ファンド関連の業務を行う会計士や弁護士、金融機関の従業員の人数が多くなります。

人口が少ない中でこのような所得の高い人が多いことが1人当たりGDPを押し上げることになります。

2つめの注意点として1人当たりGDPは米ドル建てで表示されるので、為替レートの影響で上下する場合があるということです。

例えば2010年と2020年のブラジルを見ると1人当たりGDPが減少しています。

これはGDPがマイナス成長になったわけではなく、ブラジルレアルが米ドルに対して下落したことが主な要因です。

このように各国の経済成長とは関係なく為替レートの影響を受ける場合もあるので注意が必要です。

日本の場合は円高は1人当たりGDPの上昇要因で円安は低下要因となります。

下記では上記のランキングについてのポイントとなる点を掲載しています。

各国の1人当たりGDPについてのポイント解説

米国の1人当たりGDPは順調に増加

米国は現在でも人口が増加しながら、1人当たりGDPも順調に増加しています。

1人当たりGDPは65,254ドルで国別ランキングは5位となっていますが、小国を除くと実質的には1位となります。

米国は移民政策により人口を増やしつつ、生産性(1人当たりGDP)も順調に高めています。

日本の地位は相対的に低下/2000年は日本の1人当たりGDPが主要国でトップだった

2000年までは日本は1人当たりGDPで米国を上回る水準で小国を除くと実質的には世界第1位でした。

しかし、現在では米国はもちろん、ドイツやイギリスにも抜かれてしまいました。

経済成長率が低いことに加え、1人当たりGDPは名目GDPによる表示であることから低いインフレ率も日本の地位が相対的に低下した要因となっています。

また、終身雇用制度など日本特有の非効率なシステムの影響も大きいと考えられます。

1人当たりGDPが伸び悩む中、人口も減少してしるため名目GDPもそれ程増加していません。(名目GDP=1人当たりGDP×人口)

日本は既に巨額の政府債務を抱えており、返済だけで債務を減らすことはほぼ不可能な状況です。

日本が生き残るには名目GDPを増やして、名目GDP対比の債務比率を減らすしかありません。

そのために生産性向上(1人当たりGDP拡大)と人口増加に繋がる対策を早急に行うべきです。

ドイツは通貨ユーロ誕生で2000年以降に生産性が大きく向上した

ドイツは1990年に東西が統一されました。

1990年代のドイツは長期に渡り混乱が続いており、財政悪化・高失業率などにより経済的にも伸び悩んでいました。

しかし、1999年の通貨ユーロ誕生が転機となりました。ユーロ圏への輸出を拡大させた事がきっかけとなり、高い成長率を実現しました。

1人当たりGDPも2000年以降に大きく上昇しています。

新興国から先進国の仲間入りをした韓国は成功例

韓国の1人当たりGDPは順調に増加しています。

新興国から先進国に成長する過程で、1人当たりGDPが1万ドル前後までは順調に増加するが、そこから急に伸び悩むという「中所得国の罠」と言われる現象があります。

韓国はこの1万ドルの壁をスムーズに超えて先進国の仲間入りを果たしており、経済成長の成功例としてよく取り上げられます。(台湾も同様に1万ドルの壁を突破しました)

現在ではブラジルやメキシコがこの1万ドルの壁をしっかりと超えられるかが注目されています。

人口が多く1人当たりGDPが小さい国は将来の経済成長のドライバーとなりうる

上記表の下の方に掲載されているインドネシア、ナイジェリア、インド、パキスタン、バングラディッシュは総人口のランキングでは世界のトップ10に入っている国々です。

今後もこれらの国々は当面、人口が増加する見通しとなっています。

これらの国々の中では、1人当たりGDPが最も高いインドネシアでも約4,000ドルの水準です。

先進国になるまでには1人当たりGDPが10倍以上となり、元々多い人口がさらに増えることになりますので、これらの国々の成長が今後の世界経済をけん引していくことになりそうです。

【参考】1人当たりGDPとは

1人当たりGDPは各国の経済規模を表す名目GDPを人口で割った数値です。

各国の生産性の高さを表しています。

  • 1人当たりGDP=名目GDP/人口

経済成長率などは実質GDPを使うことが一般的ですが、1人当たりGDPは通常、名目ベースで表示されます。

上記でも触れましたが、概ね3万ドル以上で先進国とされます。

3,000ドルを超えると自動車や家電をはじめとする耐久消費財の普及が加速し、経済成長に勢いがつきます。

また、1万ドルに1つの壁があり、新興国から抜け出せない「中所得国の罠」があります。



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