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ユーロ導入国は通貨は共通だが財政は別々 / 10年国債利回り推移(ドイツ・フランス・イタリア・スペイン・ギリシャ)

投稿日:2018年6月10日 更新日:

ユーロ圏の国債について

通貨ユーロの特徴として、導入している国々の通貨は共通であるが財政は別々となっている点があげられます。

金融政策はECB(欧州中央銀行)が行いますので政策金利はECB(欧州中央銀行)がコントロールします。

一方、財政政策は各国が個別に行います。

よって各国はユーロ建て国債を発行していますが、通貨は同じでも財政状況が異なりますので利回り(スプレッド)が異なります

一般的に基準となるのではユーロ圈で最も信用力の高いドイツ国債の利回りです。

ユーロ建て国債のリスクフリーレート(基準金利)といえば、ドイツ国債の利回りと考えて問題ありません。

ちなみにユーロ圈の名目GDPランキングは1位ドイツ、2位フランス、3位イタリア、4位スペインとなっています。

名目GDP同様に、国債の信用力がドイツに次いで高いのがフランス国債です。

イタリアやスペインは少し信用力が劣ります。

そして、ギリシヤ国債はユーロ圈で最も信用力が低い国債の1つとなっています。

ユーロ圏主要国の自国通貨建てソブリン格付は下記の通りです。

ユーロ圏ソブリン格付

このように同じユーロ建て国債でも信用力が異なりますので当然利回りも異なります。(世界各国の国債格付け一覧はこちらを参照してください:世界の国債格付け(ソブリン格付け)一覧

下記にドイツ・フランス・イタリア・スペイン・ギリシヤの10年国債(ユーロ建て)の利回り推移を掲載します。

ドイツ・フランス・イタリア・スペイン・ギリシャ10年債利回りチャート

ユーロ圏国債利回り比較①

【ギリシャの利回りの動きが大きく、他国の利回りが見づらいため、ギリシャを除いた他国の利回り推移を下段に別途掲載してます】

2009年後半からギリシャ国債の利回りが急上昇していますが、いわゆる「ギリシャショック」の影響です。

2009年10月の政権交代によりギリシャ財政の粉飾が発覚し、これが欧州全体の債務問題となり、金融市場が大きく混乱しました。

2015年にも再度、国債の償還ができないのではないかとの懸念が生じ利回りが上昇しました。

その後は混乱も落ち着き、ギリシャ国債の利回りも低下(スプレッドは縮小)しました。

次にギリシャを除く4か国の利回り推移を確認します。

(ギリシャを除く)ドイツ・フランス・イタリア・スペイン10年債利回りチャート

ユーロ圏主要国国債利回り比較②

ギリシャ国債ほどではありませんが、2011年~2012年にかけてイタリア国債とスペイン国債の利回りが上昇(債券価格は下落)し、ドイツ国債との利回り差(スプレッド)が5%を超える水準まで上昇しました。

また、2018年5月にはイタリアの政局混乱によりイタリア国債の利回りが上昇しています。

ただし、上記に掲載した通り、イタリア・スペインは経済規模も大きいことから国債がデフォルトとなる可能性は低いと考えられます。

よってスプレッドが大きく拡大した際は、購入を検討してみても良いかもしれません。
(もちろんベース金利の金利動向も確認しながらですが)



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