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ユニコーン企業の増加はバブルの兆候か!

投稿日:2019年2月22日 更新日:

ユニコーン企業とは(ユニコーン企業の定義)

一般的にユニコーン企業(Unicorn)というと時価総額(企業価値)が10億ドル以上あるにもかかわらず、未上場の企業のことを表します。

ユニコーンとは

  • 額に一本の角が生えた伝説の生き物
  • うわさは聞くがだれも見たことがないというギリシヤ神話に出てくる伝説の一角獣
  • 幻の動物

のことであり、それだけ珍しい存在であるということです。

厳密なユニコーン企業の定義は

  • 時価総額(企業価値)10億ドル以上
  • 未上場
  • IT(テクノロジー)関連
  • 創業10年以内

となっています。

たった数年で10億ドル以上の企業価値となり、しかもそれ程の大企業にもかかわらず上場していない変わった企業という意味です。

ちなみにユニコーンの中でも上位クラスは100億ドル以上でデカコーン(Decacorn)、1,000億ドル以上でヘクトコーン(Hectcorn)と呼ばれることがあります。

ユニコーン企業の数と国別ランキング(2019年1月)

※データの出所:「CB Insights」より

2019年1月現在、全世界でユニコーン企業は326社もあります。

2018年3月時点で238社、2015年10月時点で142社、2014年は100社未満でしたので、増加ペースの速さには驚かされます。

国別のユニコーン企業数は下記の通りです。

ユニコーン企業国別ランキング

326社の内、米国と中国で70%を占めています。

特に近年は中国企業の増加が著しくなっています。

ここでも米中の熾烈な争いが行われています。

また、インドが13社で4位にランクインしています。インドは米国・中国・イスラエル等に続くテクノロジー関連スタートアップの創出国として注目されています。

ちなみに日本は「プリファード・ネットワークス(Preferred Netwaorks)」1社のみです。

以前はメルカリもユニコーン企業でしたが、2018年6月に上場しています。

韓国が6社ある事を考えると日本の1社はさすがに少なすぎると感じます。

少し話はそれますが日本では「逆ユニコーン」と言うべき、小さすぎる上場企業が多くなっています。これはこれで大きな問題です。

ユニコーン企業の時価総額ランキング上位20社(2019年1月)

次に2019年1月時点のユニコーン企業の時価総額ランキング上位20社を掲載します。

ユニコーン企業時価総額ランキング

1位は中国で人気のニュースアプリ「今日頭条(Toutiao)」を提供しているToutiao(トウティアオ)です。ショート動画SNS「TikTok」が大流行した中国「バイトダンス」の子会社です。

20社中、16社が米国と中国の企業です。

T0P13まで米国と中国の企業で占められています。

また、上位企業は1,000億ドルの大台も視野に入ってきています。

ユニコーンの増加はバブル崩壊の前兆か(2019年1月)

2019年1月時点で「珍しい存在」を意味するユニコーンが急激に増加している現象は普通ではないと感じます。

上場しなくても資金調達ができ、企業価値を大きく拡大できるのであれば、そもそも上場マーケットは必要ないということになります。

上場すれば4半期ごとの開示や様々な株主対応など、多くの時間と労力を使うことになりますので、経営者の立場からすると資金調達等に問題なければ上場するメリットはありません。

しかし、未上場のまま短期間に成長するとガバナンス面などでひずみが発生します。

企業が新規公開(IPO)を行う場合、その準備期間で投資銀行(証券会社)等アドバイザーの力を借りながら組織を整備していきます。

未上場のままではこの整備ができず、超大企業となってもコンプライアンスはぜい弱ということになりかねません。

そして、このような問題を軽視しながらユニコーンが増加していることに「バブル」を感じてしまいます。

それだけ世界中にお金が溢れているということでしょう。

数年後に「ユニコーン・バブル」と言われていないことを祈るばかりです。

下記ではユニコーンに関する追加情報を適宜掲載していきます。

ユニコーンに関するフォロー(追加ネタを掲載)

2019年5月ウーバー上場

2019/5/10、ウーバーテクノロジーズがニューヨーク証券取引所に上場しました。IPO価格は45ドルで時価総額は755億ドルとなりました。

2019年1月時点の評価は720億ドル(上記表を参照)で、その時と比べるとIPO価格は僅かに上回っています。

しかし、直前の評判では1,000億ドル以上とのニュースも出ていたので、想定より低い価格での公開となりました。直前にIPOを行った同業のリフト株が軟調に推移していたことも影響したと思われます。

2019年9月ウィーワークIPO延期

2019年9月、ウィーワークがIPOを延期しました。

IPO価格の評価が150億ドル〜200億ドルと想定より低くなった事が要因です。

上記の表にある通り、2019年1月時点の評価は470億ドルありましたので、8ヶ月で約1/3になった計算です。

低い評価となった理由として、ウィーワークのガバナンス面に問題が発生した事に加えて、元々ユニコーンの雄であったウーバーの株価が上場後も軟調に推移していた事も影響しています。

IPOの延期によりIPOでの30億ドルの調達を条件として銀行と合意していた60億ドルの融資も見送りとなり、資金繰りに問題も出ています。

ウーバーやウィーワークにより、ユニコーン全体のイメージダウンが懸念されます。



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