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銅(Copper)価格は景気や株価の先行指標として有効か?

投稿日:2017年8月3日 更新日:

銅(Copper)は身の回りの様々な製品で使用されている

銅は電気伝導性が高く、自動車、パソコン、携帯電話、住宅、産業用機械などの生産に欠かせない存在となっています。

今後IOTが進化すると更に需要が高まるとも予想されています。

ちなみに銅の生産量はチリが世界1位で世界シェアは30%以上となっています。

住宅の建設や自動車販売、エレクトロニクス製品の販売が上向く場合、事前に銅を大量に仕入れて生産を増やすことから、銅は景気や株価に先行すると言われます。

巷では「景気や株価の先行指標として有効性が高くドクター・カッパー(銅)とも呼ばれている」との情報もあります。

ちなみに銅の国際的な価格の指標となるのはロンドンのLME銅価格です。

LME(London Metal Exchange、ロンドン金属取引所)で取引される銅価格で1トン当たりの米ドル価格で表記されます。

理論的には銅価格が景気や株価に先行するということは理解できますが、実際に過去の推移がどうなっていたか下記に掲載します。

銅価格は株価の先行指標と言えるか検証する

銅価格世界株チャート

上記はロンドンのLME銅価格とMSCIワールド指数の比較チャートです。

銅価格が株価に先行性があるか否かと言われると、答えとしてはないと言わざるを得ません。

もちろん先行性が認められる部分も多くありますが、逆に全く相関性がないと言える部分もかなりの確率で発生してます。

例えば1992年~1993年頃や1995年~2000年頃、2011年~2016年頃は銅価格がかなり大きく下落していますがMSCIワールドインデックスは逆に大きく上昇しています。

これだけ大きく逆の動きになっているとなかなか先行指標として有効であるとは言い難い状況です。

また銅が上昇している局面を見ても株価に先行しているというより、同じような動きになっています。(株価は景気に先行すると言われていますので、そういう意味では銅価格は株価には先行しないが景気にはある程度先行しているとも言えます)

よって投資を考える上では銅価格を先行指標として見るのは少し無理があるということになります。

ただし、少し無理があるかもしれませんが1つだけ先行指標として役に立つかもしれない部分があります。

それは銅価格が下落トレンドから底をつけ、上昇に転じた後はほぼ全ての局面で株式市場が上昇しています。

銅価格が下落トレンドから底を付けたタイミングとしては1993年10月、2002年9月、2008年12月、2016年1月があげられますが、いずれもその後、株式市場は上昇しています。

よって銅価格が下落トレンドから反転した場合には株式に投資するタイミングとして良いということが言えます。

そして株価の先行指標としては銅も含まれる「CRB原材料価格指数(CRB Raw Industrials)」の方が適していると考えられます。

CRB原材料価格指数(CRB Raw Industrials)は株式の先行指標として一定の先行性が認められています。

CRB原材料価格指数(CRB Raw Industrials)についてはこちらを参照してください!

CRB原材料価格指数(CRB Raw Industrials)は景気の先行指標となりうるか

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