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【米国リートのセールスネタ】日・米・豪州で長期金利上昇によりREITが下落~日経新聞記事~

投稿日:2016年10月9日 更新日:

2016/10/7日経朝刊

不動産投資信託(REIT)が売られている。6日、全体の値動きを示す東証REIT指数の終値は、ほぼ3カ月ぶりに節目となる1800を下回った。長期金利の上昇で分配金利回りの相対的な優位性が低下した。支払金利の増加もREITの収益にマイナスとなる。金利上昇を受けて米国やオーストラリアでもREITは下落基調が鮮明になっている。

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6日は日経平均株価が4日続伸したが、東証REIT指数は4日続落となった。終値は前日比0.26%安の1796.47だった。REIT売りの傾向は海外も同様で、S&P国別REIT指数「米国」は5日に4カ月半ぶりの安値をつけた。

世界的なREIT安の背景にあるのは、米国の利上げをにらんだ金利の上昇だ。5日、米サプライマネジメント協会(ISM)が発表した9月の非製造業景況感指数は、市場予想を大きく上回った。年内の利上げの可能性が高まったとしてREIT相場には売り圧力となった。

米アメリカン・センチュリー・インベストメンツのジョー・クロセット氏は「金利上昇の原因を見極める必要がある」と話す。短期的には売りの材料となるが、景気回復を伴った金利上昇なら「中長期で見れば買いの機会だ」(外資系運用会社)との声もある。

ただ、海外と異なり日本のREITは日銀が年間900億円を買って相場を下支えしている。米運用会社ハイトマンのジョン・ホワイト氏は「金利上昇による影響より日銀が買い入れをやめた時の影響の方が大きいだろう」と指摘した。

REIT全体が下落基調となり投資家は銘柄の選別を進める。厳しいのは商業施設に投資するREITだ。6日は森トラスト総合リート投資法人が年初来安値を付けた。月額賃料約6300万円の大口テナント、イトーヨーカ堂との契約解除を7月末に発表した。

「業績悪化が目立つ小売店の撤退は今後も増えそうで商業REITは影響を受けるだろう」とみずほ証券の大畠陽介シニアアナリストは話す。一方で住宅や物流施設に投資するREITは相対的に堅調な値動きだ。

良い金利上昇で米国REIT下落は買い

直近、世界的に長期金利が上昇した影響で各国のREITが下落しています。

記事内のチャートにもあるように米国REITは直近の高値から10%強の下落となっています。

長期金利の上昇でREITが下落する理由は2つあり、1つがREITの借入コストの上昇懸念、2つ目が債券との比較で利回りの魅力が相対的に低下する点です。
(固定金利の借入も多い為、実際には借入コストが直ちに上昇するものではありません)

しかし本質的に金利の上昇がREITにとってマイナスであるかというとそうではありません。

短期的には上記に書いた通りマイナスに作用しますが、中長期的にみると金利が上がるということは、景気が良いということの裏返しであり、景気が良いと賃料や不動産価格が上昇し、REITにとってプラスになります。

記事内でも下記のようにコメントされています。

  • 「金利上昇の原因を見極める必要がある」
  • 短期的には売りの材料となるが、景気回復を伴った金利上昇なら「中長期で見れば買いの機会だ」(外資系運用会社)

実際、2004年~2006年の金利上昇局面(FFレートが1%→5.25%)では米国REITは大幅に上昇しました。
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逆に2004年の利上げ前や2013年、2015年の利上げ前にもありましたが、FRBが利上げをしていないが、長期金利が先に上昇した場合に、一時的にREITが下落しました。

これらの際は概ね最大で15%前後の下落をして、その後上昇していくパターンとなりました。

今回も「ISM非製造業景況感指数が市場予想を大幅に上回った→早期の追加利上げの可能性が高まった→長期金利が上昇」が理由の下落であり、過去のパターンでいくと現状の水準からもう少し下がったところは購入するタイミングとしては悪くないかと思われます

逆に考えると金利の低下はREITにとって短期的にはプラスですが、中長期的には景況感の悪化→賃料、不動産価格の下落となりREITにとってマイナスとなります。

更に詳しい米国REITのセールスネタはこちらを参考にしてください:新光US-REITオープン(ゼウス)/米国リートの投資環境

商業施設関連のJ-REITは注意が必要

記事内ではイトーヨーカドーのテナント契約解除の影響を受けた森トラスト総合リートの話が掲載されています。

現在、イトーヨーカドーは不採算店舗のリストラをすすめており、2020年までに40店舗程度を閉店する予定となっています。

野村不動産マスターファンドに吸収合併されたトップリートも2016年6月にイトーヨーカドー東習志野店の退去通知を受け、52億円の減損損失を計上し赤字となりました。

これが原因の1つで野村不動産マスターファンドと合併することになりました(もちろん合併比率はトップリートの投資家にとってかなり不利な条件でした)

森トラスト総合リートの場合は、不幸中の幸いで場所が新浦安のため、最近需要が高いホテルの用地としての可能性も見込まれることから、上手くいけば大きな損失にならないかもしれません。

いずれにしても、イトーヨーカドーをはじめとして特に郊外の商業施設は撤退リスクが注目されているため当面、敬遠されそうです。

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