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名目GDPを分解して生産性と人口の変化を分析(2000年・2018年)

投稿日:2019年6月8日 更新日:

名目GDPは生産性(1人当たりGDP)と人口で決まる

名目GDPを計算式で表すと下記のようになります。

  • 名目GDP=生産性(1人当たりGDP)×人口

言いかえると、経済規模は生産性と人口で決まります。

経済規模が大きい国を経済大国と呼びます。

こちらのページでは2000年と2018年の名目GDP(経済規模)トップ20ヶ国を比較し、内訳である1人当たりGDPと人口の変化がどのように影響したかを確認していきます。

名目GDP・1人当たりGDP・人口の変化(2000年・2018年)

2000年と2018年の名目GDPトップ20ヶ国の生産性(1人当たりGDP)と人口の一覧です。

名目GDP・1人当たりGDP・人口2000年と2018年の比較

米国は先進国の理想形、日本は悪い例

2000年も2018年も名目GDPトップは米国です。

米国は2000年時点で1人当たりGDPが36,433ドルで5位と高水準でしたが、そこからさらに生産性を高め、2018年には62,606ドルまで上昇しました。

同時に人口も同期間で15%増加し、結果として名目GDPは約10.3兆ドルから約20.5兆ドルと約2倍に拡大しています。

高い生産性の実現と緩やかな人口増加という先進国のお手本のような国となっています。

その逆が日本です。

日本は2000年時点では1人当たりGDPがルクセンブルグについて2位であり、主要国に限定すると最も高い生産性を実現していました。

しかし、2018年までの18年間で1人当たりGDPは横ばいで推移し、順位は26位まで下落しました。

人口も2007年頃から減少が始まり、結果として名目GDPは18年間で横ばいとなりました。

生産性が上がらず、人口減少という先進国の悪い例となっています。

人口減少と生産性向上に向けた対策を同時かつ早急に行う必要性があります。

ドイツは人口はほとんど増加していませんが、生産性(1人当たりGDP)が2倍となっています。

その結果、経済規模(名目GDP)は人口が1.5倍の日本と肩を並べる水準まで拡大してきました。

ドイツ以外の欧州各国(英国、フランス、イタリア、スペインなど)もそれほど人口が増えない中、生産性(1人当たりGDP)が大きく上昇しています。

日本のヒントがここにあるかもしれません。

新興国は生産性向上が著しく、経済規模が大きく拡大

新興国の代表格であるBRICs(ブラジル・ロシア・インド・中国)は経済規模(名目GDP)が大きく拡大しています。

もともと人口が多いところに、生産性(1人当たりGDP)が大きく上昇したため、経済規模(名目GDP)が大きく拡大しました。

1人当たりGDPは中国が約10倍、インドが約5倍、ブラジルが約2.5倍、ロシアが6倍となっています。

ただし、ブラジルとロシアは1人当たりGDPが1万ドル前後で頭打ちとなり、先進国になれない、いわゆる「中所得国の罠」の状態になりつつあります。

一方、2000年時点で新興国であった韓国は1人当たりGDPが3万ドルを超える水準となり、先進国の仲間入りを果たしています。(少し意外ですが韓国はここ最近で新興国から先進国に発展した成功例と言われています)

中国は現在、1人当たりGDPが1万ドル前後まで上昇してきましたが、現在のトレンドを維持したまま1万ドルを突破し、成長が続くのか注目されます。

中国は世界第2位の経済大国でもあり、グローバル経済にも与える影響も大きいことから、成長が期待されます。

インドやインドネシアは1人当たりGDPの水準がまだ低いことから、当面は経済成長が期待できそうです。

同時に両国は人口も多いことから中国・日本に続くアジア発の経済大国としての役割も期待されます。

これを見ていると中国は踊り場に差し掛かっていますが、それを補う国々も出てきていることからグローバル経済全体では成長が続きそうです。



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