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知識・ノウハウ(リート)

米国リートは幅広いセクターがあり抜群の分散効果 / 2017年は新しいセクターが上昇をけん引

投稿日:2017年12月15日 更新日:

米国リートとJ-REITのセクター別比率

米国リートとJ-REITのセクター別比率です。

米国リートセクター別比率

J-REITセクター別比率

米国リートのはJ-REITと比較して幅広いセクターに分散されていることが分かります。

例えばJ-REITではオフィス・商業施設・住宅・物流施設の4セクターで全体の91.7%を占めます。

これが米国リートではオフィス・商業施設・住宅・物流施設の4セクターで全体の47.2%にしかなりません。

更に米国リートでは「インフラ(携帯電話の基地局など)」や「データセンター」「ヘルスケア」など時代の流れに合致して需要が拡大しそうなセクターも存在感を示しています。

日本でもインフラ施設やデータセンターなどを保有するリートが出てきましたが、J-REIT市場全体ではごく僅かであり、上記では「その他」に分類されています。

逆に日本のJ-REITが唯一進んでいるのは「ホテル」セクターの比率が急激に増加している点です。

インバウンド需要の増加により全国でホテルの開発が活発化していることでJ-REITへの組入れも増えています。

米国リートの見通しや投資環境はこちら!

米国リートセクターの代表銘柄チャート比較(住宅・オフィス・インフラ・商業施設)

米国リートの代表的なセクターである住宅・オフィス・インフラ・商業施設の中で最も時価総額の大きい銘柄のチャートを比較してみます。

米国リートセクター別チャート

  • 米国リート全体:ダウジョーンズ米国不動産指数(DJUSRE Index)
  • 住宅:エクイティ・レジデンシャル(EQR)
  • オフィス:ボストン・プロパティーズ(BXP)
  • インフラ:アメリカン・タワー(AMT)
  • 商業施設:サイモン・プロパティー・グループ(SPG)

2016年1月~2017年12月8日のチャートを比較すると銘柄毎(セクター毎)に動きがかなり違うことが分かります。

この間の米国リート全体(ダウジョーンズ米国不動産指数)は+9.4%の上昇でしたが、住宅セクターのエクイティ・レジデンシャルは-0.1%商業施設セクターのサイモン・プロパティー・グループは-9.8%と2つのセクターがマイナスのリターンでした。

これに対しオフィスセクターのボストン・プロパティーズは+1.6%の上昇、そして大きいのがインフラセクターのアメリカン・タワーが+52.2%の上昇となり全体の指数を押し上げました。

この一連の動きの中で米国リートの時価総額1位はサイモン・プロパティー・グループからアメリカン・タワーに交代しました。

インフラセクターではアメリカン・タワーだけでなく、クラウン・キャッスル・インターナショナル(CCI)やSBAコミュニケーション(SBAC)等も同様に大きく上昇し、時価総額が増加しています。

このように米国リート全体のインデックスだけを見ていると気付きませんが、セクター別でみると時代の流れに乗ったセクターは大きく上昇し、アマゾン等ECの影響で閉鎖が増えている商業施設の苦戦が浮き彫りになります。

株式市場でも同じ現象が起きていますが米国の場合は時代の流れに合わせて銘柄やセクターの新陳代謝がスムーズに進む点が長期的な上昇相場が続く理由の1つと言えます。

米国株式市場の新陳代謝についてはこちら!

上記に掲載した通り、2016年1月~2017年12月8日の米国リートは+9.4%の上昇でしたが、もし米国リート市場でインフラセクターが日本並みの比率しかなかった場合、2016年~2017年にかけての米国リート市場全体のパフォーマンスはかなり違ったイメージとなっていると思われます。

銘柄やセクターの新陳代謝は重要です。

ここに米国マーケットの強みがあります。

米国リートの長期推移はこちら!

米国リートの配当利回りの推移はこちら!



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