こちらのページは「アジア・オセアニア好配当成長株オープン」を例に「アジア・オセアニア株式」のポイントやリスクを掲載しています。
大部分はアジア・オセアニア株式全般に共通する内容ですので、アジア・オセアニア株式の見通しを分析する上で活用いただけます。
アジア・オセアニア株式のポイントをまとめると下記の通りです。
- アジア・オセアニア地域は世界の人口の半数近くを占める
- アジアは高成長企業、オーストラリアは寡占企業が多い
- 高い配当利回り
- 資源が豊富
- 経済的に様々なステージの国が存在し、将来有望な分野も多い
詳細は下記をご覧ください。データや内容は随時、更新しています。
まず最初にアジア・オセアニア好配当成長株オープンの商品概要から紹介します。
アジア・オセアニア好配当成長株オープンの商品概要
実質的な運用会社
- イーストスプリング・インベストメンツ(委託会社:岡三アセット)
投資対象
- 日本を除くアジア・オセアニア地域の株式
商品組成上の特徴
- 毎月分配型に加え、分配金を出さない年1回決算型もあり
信託報酬
- 1.76%
アジア・オセアニアに投資する上でのポイント・メリット
アジアの高い成長
- アジア・オセアニア地域は人口増加と一人当たりGDPの上昇により名目GDPが加速度的に拡大。
- 2008年〜2023年において世界の名目GDPは約2.0倍に対し、アジア・オセアニアは約3.5倍
- この間、世界の名目GDPに占める割合も約16%から約35%に拡大
- 更に中間所得層が増加しており個人消費の拡大が期待される。
- 経済成長に伴う所得水準の向上から個人消費は拡大傾向にある。GDPに占める個人消費の比率が上昇すると経済の安定性も増すことになる為、メリットは大きい。
配当利回りは相対的に高いが環境によって変化
- アジア・オセアニア地域の株式の配当利回りは相対的に高い傾向
- ただし、マーケット環境によってはグロース株のウエイトが高まり配当利回りが低くなることもある
- アジア・オセアニア好配当成長株オープンのポートフォリオ配当利回りは2020年6月末には4.1%だったが、2021年1月12日には2.4%まで低下している。これはTSMC、アリババ、テンセント、サムスンなどグロース株のウエイトが高まった影響による。
- 最新のポートフォリオ利回りは月次レポートを参照:岡三アセット/アジア・オセアニア好配当成長株オープン
アジア・オセアニア地域は天然資源が豊富
- アジア・オセアニア地域は天然資源が豊富な地域である
- アジア・オセアニア各国の天然資源ランキング上位
- 生産加工技術も高まってきており、より競争力の高い製品を作り出すことが可能となり、経済成長の源となっている。
様々な経済ステージの国が存在
- 1人当たりGDPベースでは下記の通り、上手く分散されており、安定性を保ちながら中長期の大きなポテンシャルを有している地域である。
- 3万ドルを超える先進国
- 香港、シンガポール、オーストラリア、ニュージーランド
- 1万ドルのいわゆる「中所得国の罠」を突破し先進国入りをうかがう
- 台湾、韓国
- 3000ドル~1万ドルの耐久財消費(自動車・家電等)が活発になり始めた新興国
- 中国、タイ、インドネシア
- 3000ドル未満で今後のポテンシャルが高い
- インド、ベトナム
- ※参考資料→日本の1人当たりGDP推移と世界の1人当たりGDP
- 3万ドルを超える先進国
世界の人口の45%
- 2020年時点でアジア・オセアニア地域の人口は世界の約45%を占めている。
- 若年層が多い人口構成となっており、豊富な労働力による将来の成長が期待できる。
- 特にインドは2022年頃に中国を抜いて世界第1位の人口となり、当面人口が増加する見通し。1人当たりGDPは未だ3000ドル以下であり非常に大きな潜在力を有する。
- 参考資料①→世界の人口推計/人口ランキング
- 参考資料②→人口上位20か国の推移
抵抗力が高まっているアジア
- アジア通貨危機に見舞われた1997年頃と比較すると外貨準備高は大幅に積み上がっており、対外的なショックに対する抵抗力が高まっている
- 通貨危機を教訓に経常収支の改善にも努めており、安定性は非常に高まっている。
- 主要国の外貨準備高ランキングはこちら:世界各国の外貨準備高ランキングの変化(1990年・2005年・2020年)
オーストラリアの大手企業は高い価格決定力をもつ
- オーストラリアでは一部の上位企業が市場シェアの多くを占める寡占的な構造が特徴的となっている。
- これら企業は高い市場占有率を背景に高い効率性や価格決定力を有しており、業績が安定的である。
21世紀はアジア・オセアニアの時代(様々な分野において有望な地域)
巨大市場
- 中国
- インド
先端技術
- 台湾:高い国際競争力をもつIT関連
- 韓国:家電、自動車分野等で優れた競争力
- インド:国際競争力を増すIT関連産業、医薬品産業
製造分野
- 中国:高度な製造工程への転換.高付加価値商品の製造
- タイ:自動車、部品などの生産拠点
- フィリピン:海外向けアウトソーシングビジネス拡大(コールセンター、ソフトウェア開発、データ処理)
資源
- マレーシア:原油、天然ガス、パーム油、木材
- インドネシア:原油、天然ガス、天然ゴム、パーム油
- オーストラリア:石炭、鉄鉱石、金、原油、食料資源
- ニュージーランド:食料資源
金融セクター
- 香港:金融センター、中国経済への玄関口
- シンガポール:アジアの金融・貿易拠点
アジア・オセアニア株式のリスク・デメリット
高い分配金
- 毎月分配型は分配金利回りがポートフォリオの信託報酬控除後配当利回りを大幅に上回り、タコ配割合が高い。
(ただし、運用しながら年金感覚で受け取りたい顧客のニーズには適している)
投資対象が同じ投信(類似ファンド)
- 三井住友・アジア・オセアニア好配当株式オープン(愛称:椰子の実)(三井住友アセット)
- JPMアジア・オセアニア高配当株式ファンド(愛称:アジアの風)(JPモルガンアセット)