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知識・ノウハウ(株式)

IPO(新規公開)初値暴騰銘柄の調整局面は買い

2019年3月23日

こちらのページではIPO時に大きく上昇した銘柄がその後どのような推移となったかを確認し、そこから儲かりやすい投資戦略がないかを分析しています。

日本のIPOは「寄り天」(最初がピーク)が多いと言われます。

IPO銘柄でよく見られる動きとして、「寄付きは注目されて大きく上昇し、その後は下落と共に忘れられる」というケースがあります。

結論としては、IPOで大きく上昇するような銘柄は高いポテンシャルを秘めているケースが多く、その後の下落局面で買っておくと大きく儲かる可能性があるということになりました。

詳細は下記をご覧ください。

IPO初値上昇率ランキングトップ3(2012年~2015年)一覧【4年分12銘柄】

まず、2012年~2015年の新規公開銘柄の中で、各年の初値上昇率トップ3をピックアップしました。

初値上昇率は「初値 / 公募価格」で計算しています。

IPO上昇率ランキング2012年~2015年

マーケット環境によって上昇率のバラツキはありますが、いずれも凄い上昇率です。

このような公募株をもらえた人は本当にラッキーです。

次に各銘柄の上場後のチャートです。

IPO初値上昇率ランキングトップ3銘柄(2012年~2015年)上場後チャート

2012年~2015年の各年のIPO初値上昇率トップ3銘柄の上場後のチャートを掲載します。(4年分の12銘柄)

大きく上昇したこともあり、大半の銘柄が株式分割を行っています。チャートは分割考慮後のデータで作成しています。

チャートの左側にある2つの赤い点の「下が公募価格(IPO価格)、上が初値」です。

IPO上昇率ランキング2012年

IPO上昇率ランキング2013年

IPO上昇率ランキング2014年

IPO上昇率ランキング2015年

2012年~2015年のIPO銘柄(12銘柄)について上場後の推移を分析してみます。

2012年に上場した3銘柄以外は初値から一旦大きく下落しています。

2012年はアベノミクス(2012年12月~)前であり、日経平均も10,000円を下回る低い水準であったことから、公募価格のバリュエーション水準も抑え目で、かつ初値の上昇率も相対的に低かったことから、大きな下落になりませんでした。

2013年~2015年は株式市場が活況で、日経平均も10,000円割れから20,000円を上回る水準まで上昇しました。

マーケット環境が良いと公募価格が高く設定され、公開後の初値も大きく上昇しやすくなります。

その反動で大半の銘柄は一旦大きな調整となっています。

それでもリプロセルとANAP(共に2013年)以外は、公募価格(IPO価格)までは下落していません。

また、各年の初値上昇率トップ3に入る企業であり、元々将来性を高く評価されていたことから、一旦調整した後、大きく上昇する銘柄が多いことも確認できます。

2013年~2015年の9銘柄の内、リプロセルとアイリッジと除く7銘柄は再度評価されて大きく上昇しています。

これらから言えることは、IPO時に高い評価を受けて大きく上昇した銘柄で、その後の調整局面である程度下落した場合は、買いのチャンスということになります。

また、調整局面でも公募価格(IPO価格)までは下がらないケースが多いので、最悪のケースとして公募価格(IPO価格)を想定しておいて、購入後下落した場合は公募価格(IPO価格)近辺でナンピン買いすれば利益を上げられる確率が高まると思います。

このように一度大きく注目された銘柄というのは大きなポテンシャルを秘めている可能性が高いため、下がったところを狙う投資戦略は有効です。

IPO直後だけでなく、マーケットの調整局面で多くの銘柄が低迷している時に銘柄を発掘する際の材料としても活用できます。

そのため、IPO時の初値が極端に大きく上昇した銘柄は定期的にチェックできるように準備しておきましょう。



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