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ラップ・ファンドラップ・ラップ型投信・バランスファンドについて

投稿日:2016年6月29日 更新日:

ラップに関連する商品一覧

  • ラップ口座
  • ファンドラップ
  • ラップ型投信
  • バランスファンド

ラップ口座(SMA)の概要

富裕層向けサービスで、運用を金融機関に一任します。

投資信託だけでなく、個別の株式や債券も組み入れる点でファンドラップとは異なります

ただし、個別債券を組み入れる場合は分散投資を行う観点から最低預入額が数億円~数十億円と大口。

ポートフォリオは投資家毎に完全オーダーメイドで提供されます。

ファンドラップの概要

SMAの一般投資家版です。

投資信託を使ってポートフォリオを構築します。

多くの金融機関で提供されているラップは大半がファンドラップです。

会社によっては300万円からと比較的小口から投資が可能でSMAと同様に金融機関と一任契約を結んで運用されます。

リスク許容度別に数パターン~10パターン前後のポートフォリオを提案されます。

ラップ型投信の概要

ファンドラップの投信版でリスク許容度別に2~3パターンのポートフォリオを提案されます。

手数料体系が異なるだけで、実質的にはファンドラップとほとんど違いはありません

代表的なラップ型投信

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バランスファンド(ラップではないアロケーション型ファンド)の概要

株式・債券・オルタナティブ等に国際分散投資を行う一般的なバランスファンドから、運用会社の裁量で株式・債券の比率を変更するヘッジファンド的なファンドまで幅広く存在します。

ETFやインデックスファンドを活用してコストを大幅に抑えたファンドも存在します。

代表的なバランスファンド wrap3

主なバランスファンドの概要についてはこちらを参照してください!

バランスファンド(アロケーション型ファンド)の代表商品

ラップ口座、ファンドラップ、ラップ型投信、バランスファンド比較する際のポイント

商品性の違い

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ラップ口座、ファンドラップ、ラップ型投信、バランスファンドはどの形態も株式、債券、オルタナティブの国際分散投資という点では同じ仕組みです。

特にラップ口座、ファンドラップ、ラップ型投信は実質的にほとんど差はありません

各資産クラスの組み入れ比率の違いによるパフォーマンスの差は発生するが、商品形態の違いによるパフォーマンスの優劣はないと考えられます。

よって商品形態よりも個々の商品の内容で比較すべきです。

下記を比較した上で良いと思われるものを保有すべきと考えられます。

  •  コスト
  • ポートフォリオの株式比率
  • ポートフォリオの外貨比率
  • ポートフォリオに含まれる投信のパフォーマンス
  • 円債部分はどのような運用になっているか

最後の「円債部分はどのような運用になっているか」について少し説明します。

多くの場合、ポートフォリオの円債部分は円ヘッジ付き外債で代替しています。

国内金利が低く、円建て債券のファンドを組み入れてもコスト負けして利回りが出ませんので当然といえます。

しかし、2008年~2013年頃までは全く問題なかったのですが、2014年以降は米国の利上げにより短期金利が上昇してヘッジコストが大きくなっています。

2017年11月時点でもドル円のヘッジコストは1.5%前後です。

これにラップや投信のコストを加えると2.5%~3%前後のコストとなります。

つまり米国債や米ドル建ての投資適格債を購入して円ヘッジをすると利回りがほとんど出ないか、場合によってはマイナス利回りになります。

これでは円債を組み入れているのとほとんど同じです。

ポートフォリオのほんの一部分であれば目をつぶることもできますが、安定タイプのラップなどではこの利回りが出ない部分が50%以上を占めるケースもありますので注意して確認する必要があります。

商品によっては円債部分にヘッジ付き外債だけでなく、ヘッジファンドを使ったり、外債でもクレジットリスクをとった外債を保有して円ヘッジしているケースもありますので、そのような商品を検討することも有効です。

法人はラップ型投信かバランスファンドがおすすめ

法人がラップ口座とファンドラップを購入する際は注意が必要です。

ラップ口座とファンドラップは、ポートフォリオで運用・管理を行うが、会計上や税制上はあくまで個別商品(株式、債券、投信)を複数保有していることになります。

よって運用期間中にリバランスやアロケーションの変更を行うたびに損益が発生し、会計処理を行う必要がでてきます。

よって法人の運用担当者にとっては管理がめんどうな点や、意図しない利益や損失が発生する点をよく考慮して購入する必要があります。

その点、ラップ型投信やバランスファンドはポートフォリオ全体で1つの投信(商品)となる為、ファンド内のリバランスやアロケーションの変更で損益や会計処理が発生することはありません。

よって法人で運用を考える際は、ラップ型投信かバランスファンドを検討するのがベターとなります

  • ラップ口座、ファンドラップ
    • リバランスやアロケーション変更ごとに損益と会計処理が発生
  • ラップ型投信、バランスファンド
    • リバランスやアロケーション変更はファンドの中で行われるため損益と会計処理は発生しない

その他、法人に投資信託を提案する場合はこちらを参照して下さい。

法人の財務担当者に喜ばれる「外国籍投信」<分配金は全て利益計上できる>

ラップ・ファンドラップは万能な運用商品か

ラップ・ファントラップは運用を金融機関に一任し、金融機関はマーケット環境に合わせてポートフォリオのアロケーションを適宜変更していく商品です。

よって株式市場が大きく上昇し割高になった場合は比率を減らして債券などにシフトします。

逆に株式市場が下落して割安と判断すれば株式の比率を高めるようリバランスを行います。

このようにマーケット環境に合わせてポートフォリオの調整を行っていくという点は間違いありません。

しかし株式や為替が上昇して割高となっても全てを売却するような極端な運用は行いません。

例えば株式の基本組入れ割合が50%であれば最大でも、25%~75%の範囲の運用となるのが一般的です。

よって「どんなマーケット環境でもうまく立ち回ってくれる」と思っている投資家も多いようですが、そこまで機動的な運用は行いません。(もともと行うコンセプトではありません)

よってラップ・ファンドラップは基本的にマーケットが右肩上がりでないと利益は出ないと認識すべきです。

右肩下がりのマーケットで利益を出すことは難しいと考えられます。

ただしラップ・ファンドラップはグローバル株式を中心とする国際分散投資がメインの商品です。

世界全体の経済成長(GDP成長)は長期的には右肩上がりだと思いますので、ある意味理にかなっているとも言えます。

その他

「パフォーマンス変動の90%以上はアロケーションできまる」という1986年に公表された論文のフレーズは有名であるが、これは米国の投資家には当てはまるかもしれないが、日本の投資家からみると少し違うと思われます。

米国は株式が長期間右肩上がりで上昇していることと、為替の変動を気にしないで運用できる点で日本と異なります。

米国は米ドルが基軸通貨であり、為替を気にせず運用が可能。

ポートフォリオの基本は米ドル債と米国株に投資していればよく、更に米ドル債は円債よりも利回りが高く、米国株は日本株と異なり長期間、安定的に上昇しているのでタイミングはあまり関係ないようにみえます。

日本の投資家の場合、国内金利が低いこともあり、ポートフォリオに外債が必須であるが為替リスクが発生します。

更にもう1つポートフォリオに必須の日本株も為替に大きく影響されます。日本は大企業に輸出関連企業の銘柄が多く、円高になると1株当たり利益(EPS)が減少することにより、国内景気等とは関係なく下落します。よって日本株は米国株と比較して変動率が高くなります。また、米国株のように長期間、右肩上がりで上昇しているわけではありません。

よって日本の投資家の場合は、分散投資をしても米国の投資家より変動が大きくなり、ある程度タイミングも重要となります。

実際、2005年~2007年にかけてバランスファンドやラップが一時ブームになったが、円高と株安により大きく下落して、残高を大きく減らす形となりました。この経験もあり、現在のラップやバランスファンドでは外債部分を為替ヘッジしたり、ヘッジファンド等のオルタナティブを組み入れたりして改善を図っています。

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