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資産クラスのポイント

高配当公益株式のポイント【ピクテ・グロインを例に解説】

2016年6月26日

こちらのページは「ピクテグローバルインカム株式ファンド (グロイン)」を例に「世界高配当公益株式」のポイントやリスクを掲載しています。

大部分は「世界の高配当公益株」全般に共通する内容ですので、見通しを分析する上で活用いただけます。

「世界の高配当公益株」のポイントをまとめると下記の通りです。

  • 高配当公益株とは配当利回りが高く、長期的なトータルリターンの約50%がインカム収入によるもの
  • 公益企業の特徴として、生活必需品・寡占化があげられ、価格支配力がある(インフレにも強い)
  • 各企業の業績の安定性が高い

詳細は下記をご覧ください。データや内容は随時、更新しています。

まず最初にピクテグローバルインカム株式ファンド (グロイン)の商品概要から紹介します。

ピクテグローバルインカム株式ファンド (グロイン)の商品概要

実質的な運用会社

  • ピクテ(委託会社:ピクテ投信)

投資対象

商品組成上の特徴

  • 毎月分配型に加え、分配金を出さない年1回決算型もあり
  • 円ヘッジ型、通貨選択型のファンドもあり(下記の投資対象が同じ投信【類似ファンド】を参照)

信託報酬

  • 1.81%

世界高配当公益株式に投資する上でのポイント・メリット

高利回り、安定的な動き

  • 値動きの大きさを表すボラティリティーは債券と一般株式の中間。
  • 公益企業の業績が他の業種に比べて安定していることや相対的に高い配当利回りが価格の安定性に寄与している。
  • 公益企業は、電力・ガス・水道・電話・通信・運輸・廃棄物処理・石油供給などの日常生活に不可欠なサービスを提供。そのため、一般的に景気の良し悪しに左右されにくく、収益基盤が相対的に安定している。

配当収入がメイン

  • グロインの参考指数である世界高配当公益株式は1994/12〜2020/3で約7.0倍になっているが、そのうち約5割を配当収入が占めている。

インフレ対応

  • 公益企業は生活必需品であることと、寡占化が進んでいることからインフレになっても比較的容易に値上げができる企業である。
  • また、新興国の成長に伴い今後も電力需要等の拡大が予想される。

リート並みの高い利回り

  • 世界高配当公益株式の配当利回りは世界リート並みの高い利回り
  • 2021年1月末データ
    • 世界高配当公益株式(MSCI世界高配当公益株価指数):4.6%(グロインのポート利回りは3.5%)
    • 世界リート(S&P 先進国REITインデックス):3.7%

分散効果

  • 特定の銘柄や地域に集中せず、分散投資が図られている。
  • 世界の地域・国・銘柄に分散して投資し、リスクの低減を図っている。
    • 北米:米国、カナダ
    • 欧州:英国、イタリア、オーストリア、スペイン、ドイツ、フランス
    • アジア・オセアニア:日本、オーストラリア、香港、ニュージーランド
    • 新興国:インド、韓国、中国、ブラジル、ロシア

グローバルに展開する世界の公益企業

  • 海外の公益企業は、日本の公益企業と異なり、規制緩和や民営化を背景に、世界中で事業を展開している。
  • これから新興国は電気、ガス、水道などのライフラインが整っていく。電力などの需要は、新興国を中心に増加していくことが予想される。よって今後の利益成長も期待できる。
    (日本の公益企業は一般的に日本国内のみ、または日本国内の一部地域のみを対象に事業を行っている)

安定した収益基盤からくる高い安全性

  • 公益企業はデフォルト(債務不履行)率が相対的に低く、倒産しにくい会社と言えます。

公益企業の銘柄例

  • ネクステラ・エナジー(米国、電力)
    • 電力の公益持ち株会社。
    • 子会社を通じて、米国フロリダ州を拠点に米国内で天然ガス・風力・原子力などのクリーン・エネルギーを中心とした発電、および送電、配電を行う。
  • イベルドローラ(スペイン、電力)
    • スペイン、ポルトガル、中南米で発電、配電、電力の取引及び売買に従事。
    • 原子力、火力、複合サイクル天然ガス発電所を運営。通信サービスも提供。
  • ナショナル・グリッド(英国、総合公益事業)
    • 英国全土及び米国北東部に広がる送電とガス供給網を所有し、その開発と運営に従事。
    • また、モバイル通信業にインフラ整備サービスを提供。
  • イタリア電力公社(イタリア、電力)
    • イタリア最大の電力会社。
    • 水力、地熱などの発電所を操業。
    • 子会社を通じ、通信サービスも手がける。

世界高配当公益株式のリスク・デメリット

高い分配金

毎月分配型は分配金利回りがポートフォリオの信託報酬控除後配当利回りを大幅に上回り、タコ配割合が高い。
(ただし、運用しながら年金感覚で受け取りたい顧客のニーズには適している)

配当が二重課税【2020年の改正で解決】

  • 海外源泉税の負担が大きく実質的な利回りは低下
  • 外国籍投信を経由して投資しているため、保有株式の配当金に関して高めの源泉税がかかっている。
  • 例えば外国籍投信内の米国株の場合、30%の源泉税がかかり取り戻すことはできない。よって配当利回りが5%でも実質的には3.5%になってしまう。
  • 外国籍投信を経由する高配当株投信に共通の問題点
  • 投信の二重課税についてはこちらを参照投信で外国株式や外国REITを買うと配当金が2重課税

投資対象が同じ投信(類似ファンド)

  • ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(毎月分配型)円コース【愛称:グロイン・マイルド】
    • グロインの為替ヘッジ付バージョン
    • 為替リスクがなくなる一方、ヘッジコストがかかる。海外金利が上昇するとヘッジコストが拡大する。
  • ピクテ・グローバル・インカム株式オープン 通貨選択シリーズ
    • グロインの通貨選択バージョン
    • 委託会社は三菱UFJ国際投信
    • 7コース
      • 円コース
      • 米ドルコース
      • 豪ドルコース
      • ブラジルレアルコース
      • メキシコペソコース
      • トルコリラコース
      • 資源国バスケット通貨コース
        (オーストラリア、ブラジル、南アフリカ)

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