こちらのページでは「グローバル高配当株」に「カバードコール」と「高金利通貨ヘッジ」を組み合わせた「野村グローバル高配当株プレミアム」の商品概要やポイント・リスクを掲載しています。
「グローバル株+カバードコール+高金利通貨ヘッジ」についてのポイントや注意点を掲載していますので参考にしてください。
データや内容は随時、更新しています。
野村グローバル高配当株プレミアムの商品概要
実質的な運用会社
野村ファンド・リサーチ・アンド・テクノロジー(NFR&T)が複数の実質的な運用会社(マネージャー)を選定する仕組み。(委託会社:野村アセット)
実質的な運用会社(マネージャー)とその担当地域は下記の通り。
- 米国:ブラックロック
- 欧州:シュローダー
- アジア太平洋:野村アセット、FIRST SENTIER INVESTORS
投資対象
※データは2021/9末基準
①世界の高配当利回り株式(配当利回り):3.3%
②カバードコール(利回り):4.0%
③通貨セレクトコースは高金利5通貨のヘッジプレミアム(利回り):4.4%
- 円コースの利回り
- ①+②=7.3%(信託報酬控除後の利回り5.38%)
- 上記からドル円のヘッジコストを控除(2021/9末時点のヘッジコストは0.2%程度)
- 通貨セレクトコースの利回り
- ①+②+③=11.7%(信託報酬控除後の利回り9.6%)
商品組成上の特徴
4コース
- 毎月分配型
- 円コース
- 通貨セレクトコース
- 年2回決算型
- 円コース
- 通貨セレクトコース
信託報酬
- 円コース:1.918%
- 通貨セレクトコース:2.068%
野村グローバル高配当株プレミアムのポイント
高配当利回り株式投資の効果
- 配当(現金)収入によるトータルリターンの安定化
- 売却して実現するまで確定されない株価の値上がり益に対して、投資期間中に現金で得られる配当はトータルリターンの安定化につながる
- バリュー投資の機会
- 株価が下落すると配当利回りが上昇し、債券や預貯金などの利回りとの比較からバリュー投資の機会となる。
- 高配当の株式を購入するということは結果として株価が割安な状態の株式を購入することになる。
- 過熱投資回避
- 株価が上昇すると配当利回りが低下するため、ファンダメンタルズから乖離して過度に買い上げられることが少なくなる。
- 株価が上昇し割高な状態になると配当利回りは低下するため、売却をして他の割安な株式を購入する。
高配当の効果
- 1995/6月〜2020/12月では世界高配当株のトータルリターンは、株価の値動きにより左右されるものの、相対的に高い配当収益により下支えされた。
- 同期間の世界株式(MSCIワールド)は100→約780に対し世界高配当株(MSCIワールドハイディビデンド)のは100→約900となった。
- 世界高配当株の配当利回りは、あらゆるマーケット環境で世界株を大幅に上回って推移
- 世界高配当株のトータルリターンは高い配当収益によって下支えされている
安定的に高水準のインカム
- 高配当株投資にカバードコールによる株式プレミアム戦略を加えることによって安定的に高水準のインカム収入を得られる仕組みとなっている
- 上記を言いかえると、ダウンサイドリスクに強い商品設計となっている。
マネージャー・オブ・マネジャーズの活用
- 複数の運用会社に委託する仕組みを採用
- 地域ごとにスペシャリティのある運用会社を採用(餅は餅屋のイメージ)
- 米国:ブラックロック
- 欧州:シュローダー
- アジア太平洋:野村アセット、FIRST SENTIER INVESTORS
- 各地域の運用会社の選定は野村ファンド・リサーチ・アンド・テクノロジーの助言に基づき行う
通貨セレクトコースの通貨選定プロセス・対象通貨
- 対象国:下記2つのインデックスの構成国
「JP モルガン・ガバメント・ボンド・インデックス・ブロード」
「JP モルガン・ガバメント・ボンド・インデックス・エマージング・ マーケッツ・ブロード」 - 金利水準、ファンダメンタルズ、流動性等を考慮し相対的に金利が高い5通貨を選定
- 米ドル売り・当該通貨買いの為替取引を行う
- 一般的な通貨は為替予約取引を活用するが、ブラジルレアル・人民元・インドルピー・インドネシアルピアなど当局の規制がある通貨はNDF(ノン・デリバラブル・フォワード)を活用する。【NDFの仕組みについてはこちらを参照:NDFの仕組みを分かりやすく解説 / 為替予約との違い / 短期金利とのかい離】
- 通貨は毎月見直しを行う
- 1通貨当たりの投資比率は原則、純資産の10%~30%を基本とする
新興国通貨は大きく下落し割安
- 通貨セレクトコースの5通貨は現在、ブラジルレアル、インドネシアルピア、インドルピー、南アランド、メキシコペソとなっている。
- これら通貨は米国の利上げ開始による米国への資金回帰の懸念や原油価格の下落により2014年〜2016年前半にかけて大きく下落した
- 2018年以降も、再度大きく下落し割安な状況である
野村グローバル高配当株プレミアムのリスク・デメリット
カバードコールは逆効果のケースも
- カバードコールの平均行使価格は108.6%、カバー率40.1%ということは、オプションプレミアムを得る為に、ポート40.1%部分は8.6%以上の値上がりを放棄していることになる。
- よって、世界株式の上昇時は市場の上昇についていけなく、下落時は市場と同様の下落をするため中長期的にはパフォーマンスの低下も考えられる。
- カバードコールのマイナス効果についてはこちらを参照:好配当グローバルREITプレミアム・ファンド通貨セレクトコース (トリプルストラテジー)
- カバードコール戦略の検証はこちらを参照:カバードコール戦略の効果をQYLD(ETF)で検証
- オプションの仕組みについてはこちらを参照:オプション取引についての分かりやすくて詳しい説明
マーケットがリスクオフになると大幅下落の可能性も
- 何らかの要因でマーケットがリスクオフと株式市場と高金利通貨が同時に大きく下落する可能性があり、その場合は基準価格が大きく下落する可能性がある
投資対象が同じ投信(類似ファンド)
- 東京海上・米国高配当成長株式ファンドWプレミアムコース(愛称:イーグルハイ)【東京海上アセット】
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