こちらのページでは「J-REITのスポンサー一覧」と「各J-REITが保有する物件の用途一覧」を掲載しています。
リートにとってスポンサーは非常に重要です。
スポンサーの物件供給力で外部成長できるか否かが決まります。
また、リーマンショックのようなイベント発生時は、スポンサーの信用力によって資金調達に差が出ます。
実際、リーマンショック後は信用力の劣るリートが破綻や吸収合併によりいくつも淘汰されました。
その後、再びリートの上場が増えており、銘柄数は増加しています。(リーマンショック前の銘柄数を大きく上回っています)
また、スポンサーが変更になっている銘柄も増えてきています。
J-REITのスポンサーを確認する際に、下記の一覧表を使うと大変便利です。
一般の人があまり知らないようなスポンサーには簡単な一言コメントを加えています。
下段には各J-REITが保有する物件の用途一覧も掲載しています。
では、最初にJ-REITのスポンサー一覧です。
J-REITのスポンサー
各J-REITのスポンサー一覧
証券コード順に掲載しています。
J-REITのスポンサー企業の中には複数のリートのスポンサーになっている会社もあります。
下記に複数のスポンサーになっている会社をピックアップしておきます。
複数J-REITのスポンサーとなっている主な法人
- 三井不動産:日本ビルファンド投資法人、フロンティア投資法人、日本アコモデーシヨンファンド投資法人、三井不動産ロジスティクスパーク投資法人
- 三菱地所:ジャパンリアルエステイト投資法人、三菱地所物流リート投資法人
- KKR:日本都市ファンド投資法人、産業ファンド投資法人
- 東急不動産:アクティビア・プロパティーズ投資法人、コンフォリア・レジデンシヤル投資法人
- ケネディクス:ケネディクス・オフィス投資法人、ケネディクス・レジデンシャル・ネクスト投資法人、ケネディクス商業リート投資法人、日本ロジスティクスファンド投資法人、プレミア投資法人
- 大和証券グループ本社:大和証券オフィス投資法人、日本賃貸住宅投資法人、日本ヘルスケア投資法人、サムティ・レジデンシャル投資法人
- いちごグループHD:いちごオフィスリート投資法人、いちごホテルリート投資法人
- 三井物産:ジャパンリアルエステイト投資法人、日本ロジスティクスファンド投資法人、投資法人みらい
- 伊藤忠商事:アドバンスレジデンス投資法人、伊藤忠アドバンスロジスティクス投資法人
野村不動産のように複数に分かれていたリートを合併して統合する動きもあります。
2015年、野村不動産オフィス・野村不動産レジデンシャル・(旧)野村不動産マスターファンドが合併して野村不動産マスターファンドが誕生しました。
野村不動産のように複数リートを合併させるメリットは時価総額が大きくなる点です。
一般的にリートは時価総額が大きくなり流動性が高まると投資家からの評価は高まります。
- 合併やスポンサー変更などがあったJ-REITの歴史についてはこちらをご覧ください:J-REIT各銘柄の歴史(合併、スポンサー変更、名称変更など)
一方、ケネディクスのように物件用途ごとに複数のリートを上場させるメリットは、各リートの特性が明確になる点です。
これにより、景気後退局面はレジデンシャル、景気拡大局面はオフィスやホテルといった投資機会を提供できることになります。
特に機関投資家などからは重宝されます。
総合型リートと特化型リーはトどちらかが良くて、どちらかが悪いというものではなく、各スポンサーの考え方の違いだと思います。(ただし、物件用途別の専業リートが全てなくなると景況感に合わせた投資ができなくなるのでいくつかは残ってほしいと思います)
次に各J-REITがどのような物件を保有しているかを用途別に掲載しています。
各J-REITが保有する物件の用途一覧
各J-REITがどの用途の不動産を保有してるかを一目で分かるようにしてあります。(一覧表内の数値は保有比率です)
用途によって、景気に対する感応度やテナントとの賃貸借契約期間など、多くの違いがあります。
一般的にレジデンシャル(マンション)は景気の影響を受けにくくキャッシュフローが安定していおり、オフィスは景気の影響を受けやすく賃料の変動が大きくなると言われています。
また、近年増加しているホテルは変動賃料を採用しているケースも多く、その場合、ホテルの業績(稼働率・宿泊料等)により賃料が変動します。
- 物件用途ごとの特徴についてはこちらもご覧ください:J-REIT・リサーチ・オープン/J-REITの投資環境
日本のJ-REITはオフィスビル・商業施設・レジデンシャル(マンション)・物流施設・ホテルがほぼ大半を占めています。
その他ではインフラ施設・データセンター・有料老人ホーム・温泉施設・工場・ネットワークセンターなどを組み入れている銘柄もありますが、ウエイトはそれほど大きくありません。
一方、米国リートの組み入れ銘柄は、日本と比較して時代と共に少しずつ変化している印象です。
以前はショッピングセンター(商業施設)がメインでしたが、近年は無線電波塔(無線基地局)などのウエイトが増加しています。
株式もそうですが時代に合わせて変化するということはマーケットにとっても重要です。
J-REITや米国リートをはじめとする不動産関連の役に立つ情報はこちらご覧ください!