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知識・ノウハウ(投資全般)

比較チャートのトリックに注意 / 特に長期比較チャート

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株式・為替・投信の提案資料で比較チャートを見るケースがあると思います。

  • 「このファンドは指数(インデックス)に対してアウトパフォームしています」
  • 「A社株式はB社株式より上昇率が大きいです」
  • 「新興国通貨は新興国通貨に対して大きく下落しているのでリバウンドが期待できます」

比較チャートを紹介して、株式・投信などを推奨するケースはよくあります。

しかし、注意しなければいけないのは、比較チャートは期間を操作することでいくらでも良く見せることができるということです。

ここでは、「日経平均高配当株50指数(配当込み)」と「TOPIX(配当込み)」を例に説明します。

「日経平均高配当株50指数」は日経平均採用銘柄の中から配当利回りの高い50銘柄で構成される指数です。

流動性(売買代金)を加味して5%上限でウェイトを決定します。

まず、「日経平均高配当株50指数」の算出が開始された2001年12月末からのTOPIXとの比較チャートをご覧ください。

高配当株とTOPIX比較チャート(長期)

17.5年でTOPIXは約2倍ですが、「日経平均高配当株50指数」は約5倍となっており、チャートの動きを見ても非常にパフォーマンスが良く見えます。

「日経平均高配当株50指数」を推奨したい金融機関などは、このチャートを資料に掲載し、高配当株の優位性をアピールします。

顧客も実際のパフォーマンスを見せられて、「確かに良いパフォーマンスだから投資しようか」ということになります。

ある意味説得力があるので営業ツールとしてはパワーがあります。

しかし、このような長期間のパフォーマンス比較をする場合、本来は同時に直近数年間の比較も行う必要があります。

こちらは2011年12月末からの比較チャートです。

高配当株とTOPIX比較チャート(短期)

かなりイメージが違います。

この期間では「日経平均高配当株50指数」と「TOPIX」はほぼ同じ動きです。

時期によってはTOPIXの方がパフォーマンスが良い期間もあります。

投資家もこれを見れば「日経平均高配当株50指数」に飛びつかず、もう少し吟味しようということになるはずです。

見栄えの良い比較チャートは金融機関の立場では使いやすいツールですが、投資家の立場では注意が必要です。

特に歴史が長いアクティブファンド(特に米国株に多い)は注意が必要です。

1980年代・1990年代は情報の非効率性が残っており、アクティブリターンを上げやすかったこともあり、長期で見栄えの良い比較チャートを掲載しているケースが多くあります。

しかし、直近10年位をみると指数と変わらないか下回っているケースがよくあります。

長期チャートにすると直近のパフォーマンス悪化を目立たなくすることが可能ですので、見る側の人は注意が必要です。

長期の比較チャートを見る場合は、同時に直近数年の比較チャートも必ずチェックしましょう。



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