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債券・仕組債

コーラブル債【仕組み・メリット・デメリット】

投稿日:2016年6月24日 更新日:

こちらのページではコーラブル債について事例を交えながらポイントを詳細に解説しています。

コーラブル債は満期前に繰り上げ償還する権利を発行体に付与する代わりに利回りが高くなる債券です。

期限前償還条項付債券とも呼ばれます。

コーラブル(callable)とは「コールできる」という意味で、例えば満期は20年の債券だが、マーケット金利が低下したため5年で期限前償還するということが発生する債券です。

そのため、コーラブル債の投資家から見た場合、有利な状況(金利が低下)になった場合は早期に償還され、不利な状況(金利が上昇)になった場合は満期まで償還されないことになります。

それでは下記にコーラブル債の発行事例を掲載します。また、あわせてポイントやメリット・デメリットも掲載しています。

コーラブル債の発行事例

債券タイプ

  • 仕組債

通貨

  • 円(額面100円)

対象アセット(インデックス)

  • コール条項(早期償還条項)のオプションを売却(発行体に償還する権利を付与する)

条件

2019年現在の日本の金利環境では組成が難しいので下記は参考例です。

  • 期間:20年
  • クーポン:
    • 1-5年:0.5%
    • 6-10年:0.8%
    • 11-15年:1.1%
    • 16-20年:1.4%
  • 発行後1年以降、6ヶ月毎の利払い日に発行体がコールし償還する権利があります。(バミューダン・コーラブル)
  • 発行体に早期償還するオプションを売却することにより、そのオプション料をクーポンに充当することで利回りアップしています。
  • クーポンは期間中一定のパターンと上記のようなステップアップ型があります。
  • コール条項の種類
    • ヨーロピアン・コーラブル(ワンタイムコール):償還日までに1回のみのコール条項
    • バミューダン・コーラブル:利払いごとなど複数回の期限前償還日を設けたコール条項(マルチコーラブルとも呼ばれる)
    • コール条項はノンコール期間を短くするほど利回り向上に貢献します。
    • また、ヨーロピアン・コーラブルよりバミューダン・コーラブルの方が発行体にとって有利になることからバミューダン・コーラブルの方が利回りは高くなります。
    • ちなみにバミューダンとはバミューダ諸島がアメリカとヨーロッパの中間に位置するところからきています。オプションの世界でアメリカンと言えば期間中いつでも行使可能、ヨーロピアンといえばオプション期間の満期日のみ行使可能、バミューダンはその中間の複数回行使可能となります

コーラブル債組成フロー

コーラブル債の良い点(メリット)

低リスク

  • 発行体の信用リスクを除けば、元本割れリスクはありません。(途中売却する場合は元本割れリスクがあります)
  • マーケット金利が上昇して早期償還されず相対的に低利回りの運用となっても、元本割れはありません。
  • よって為替や株式等のマーケットリスクを取れない投資家には利回りアップの数少ない手段となります。

高利回り

  • コールオプション(早期償還条項)の売却により利回りアップに貢献します。
  • マーケット金利が上昇した場合に低金利の運用が長期化するリスクと、マーケット金利が低下した場合に早期で償還してしまうリスクを受ける代わりに、通常の債券より高い利回りを享受することができる仕組みです。

コーラブル債のリスク(デメリット)

再投資ができないリスク、長期の低金利運用となるリスク

  • 金利低下により期限前償還の可能性が高まります。期限前償還されるということは金利が低下しているということであり再度、同じ利回りで同様の商品には投資できません。例えば期間10年のコーラブル債に投資して、10年国債より良い条件で投資できたと思っていても、市中金利が低下した結果、2年で償還してしまうことが発生します。その時に再度コーラブル債に投資しようと思っても市中金利が低下した分だけ、前回よりも条件が悪くなってしまいます。その結果、最初からコーラブル債より国債に投資していた方が良かったということになるリスクがあります。
  • 逆に金利上昇局面では、発行体の立場で考えた場合、現状の低クーポンでの調達が有利になるため償還されにくくなります。つまり、投資家は市場金利より低いクーポンでの運用が長期化してしまうリスクがあるということになります。(このリスクに対応するために、上記例のようにクーポンがステップアップしていく条件にして償還されやすくすることが多くなります)
  • 金利が大幅に上昇した場合はコーラブル債ではなく、最初から預金や国債に投資していた方が良かったということになる可能性があります。
  • 過去、日本は長期に渡り金利低下局面が続いていたことから、コーラブル債は早期で償還されるケースが一般的でした。しかし、今後、日本の金利が上昇トレンドになった場合、コーラブル債は償還されにくくなると想定されるので注意が必要です。現在の日本の環境では想定しにくいかもしれませんが、大幅な金利上昇には注意が必要です。

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