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平成は本当に失われた30年だったのか / 昭和63年と平成30年を比較・検証

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1980年代の日本のバブル景気は平成バブルと呼ばれています。

しかし、平成元年は1988年ですので、金融マーケット的には平成に入った時は既にバブルの終盤であったと言えます。

日経平均のピークは平成2年(1989年)の最終営業日(大納会)であった12月29日の38,915円(終値ベース)です。

平成元年(1988年)は1月8日から始まっていますので、平成が始まって2年弱でピークをつけたことになります。

そして、平成の最終日は平成31年(2019年)4月30日ですので、平成は正確には30年4ヶ月ということになります。

この30年間は不景気・デフレの時代と呼ばれることも多いですが、本当にそうなのか実際のデータから検証してみたいと思います。

30年間の金融・経済指標の変化 / 昭和63年と平成30年の比較

平成63年(1988年)と平成30年(2018年)の各種データを比較します。

失われた30年各種データ比較(日本)

出所:IMF、bloomberg、index mundiのデータを元に作成

日経平均・株式時価総額

株式関連の指標では日経平均が30,159円から20,014円に下落しています。

一方、株式時価総額は477兆円から582兆円に増加しています。

時価総額が増加した要因はIPOが増えたことで上場している銘柄数が増えたことが主な要因です。

この間の日本株の水準を比較する上では日経平均を見る必要があります。

7,000円割れの水準からみると回復してきていますが、それでも30年前の2/3の水準です。

株式の面では平成の30年間で大きくマイナスとなりました。

実質GDP成長率・インフレ率・名目GDP

それぞれの年の実質GDP成長率やインフレ率はイメージ通りだと思いますが、名目GDPが393兆円から557兆円に増加しているのは意外だと感じる方も多いのではないでしょうか。

比率にして1.42倍です。

失われた30年と言いますが、経済規模は1.42倍になっています。

それほど「失われていないかも」と思った方もいるかもしれません。

ただし年率の成長率に置き換えると平均1.2%です。

実質ならともかく名目で1.2%成長は高いとは言えません。

イメージとして欧米は控えめに見ても長期平均で「実質GDP成長率:+2%、インフレ率:+2%」で「名目では4%前後の成長」となっています。

よって、平成の30年間は経済の面で「失われた」とまでは言いませんが、ほとんど成長しておらず、欧米との相対比較では大きくマイナスとなったと言えます。

出生数・人口

出生数は1974年以降は長期減少傾向が続いています。

昭和48年(1973年)の出生数は200万人を超えていましたので、昭和63年(1988年)の131万人の時点で既に大きな減少となっています。

昭和63年(1988年)までの約15年で35%の減少しています。

昭和63年(1988年)から平成30年(2018年)の間は131万人から92万人ですので、30年で約30%の減少となっています。

日本の人口は2005年に初めてマイナスとなり、2006年は一度プラスになりましたが、2007年以降はマイナスが続いています。

また、マイナス幅は年を追うごとに拡大しています。

平成の30年間で人口問題はより悪い方に加速したと言えます。

政府債務・政府債務対GDP比

政府債務残高は30年で約6倍となりました。

GDP対比でも3倍以上に悪化しています。

今では考えられませんが、かつては日本も政府債務対GDP比が100%を下回っていました。

一目瞭然ですが平成の30年間で日本政府の財政は大幅に悪化しています

結論

上記を総合的に勘案すると、経済・金融マーケット的には平成は失われた30年と言わざるを得ないでしょう。

参考までに米国の過去30年間も比較してみました。

少し悲しくなってしましますがご覧ください。

米国の30年間の金融・経済指標の変化 / 昭和63年(1988年)と平成30年(2018年)の比較

データを取得できたもののみ掲載しています。

1988年と2018年米国各種データ比較

NYダウは10倍以上になっています。

今では考えられませんが、1988年の米国株の時価総額は日本より下回っており、日本の70%の水準でした。

2018年の米国の時価総額は日本の約5倍の水準まで拡大しています。

名目GDPは3.7倍、人口も40%増加しています。

この30年間で日米の経済・金融の立場は大きく変わってしましました。



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