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知識・ノウハウ(為替)

世界の外貨準備高の変化(1990年・2005年・2016年)

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外貨準備高の水準は通貨の安定性に直結する

外貨準備高の水準は新興国通貨への投資を考える際に特に重要となります。

一般的に米ドル・ユーロ・円などと比較して新興国通貨は変動率が大きく、不安定な動きになりやすい特性があります。

新興国通貨が下落する要因は「インフレ率の急上昇・政局不安・地政学リスクの高まり・景気悪化」等様々です。

通貨が極端に売られ過ぎた場合には、各国が為替介入を行い、通貨の価値を維持しようとしますが、この時どれくらいの為替介入ができるかは外貨準備高の水準で決まります

外貨準備の多くは米ドルで保有するのが一般的ですが、為替介入の際はその米ドルを売却して自国通貨を購入するといったオペレーションを行います。

よって外貨準備高が大きいということはそれだけその国の通貨の安定性が高いといえます

ちなみに世界各国が保有する外貨準備高の通貨別の比率は概ね米ドル60%強、ユーロ20%前後、円5%前後、ポンド5%前後で、その他はカナダドル・豪ドル・人民元などが含まれます。

外貨準備高ランキング(1990年・2005年・2016年)

外貨準備高の1990年・2005年・2016年のランキングを掲載します。

ランキングの順位よりも外貨準備高の水準がどれくらい増加し、どれくらいの水準になっているかを確認することが重要です。

外貨準備高ランキング

外貨準備高ランキング

※こちらのページは世界の経済・統計情報サイト「世界経済のネタ帳」のデータを使用しています

まず、最も大きな変化があったのは中国です。

特に2000年代に入り工業化が進み、世界の工場として輸出が活発になりました。

その結果、貿易収支・経常収支が大幅に黒字となったことが外貨準備高が急激に増加した理由の一つです。

また、人民元は完全な変動相場制でなく管理フロート制をとっています。

特に2005年~2013年頃は人民元の人気が高く、コントロールするために人民元売り・米ドル買いの為替介入を大量に行ったことも外貨準備高が急増した理由となっています。

【介入により外貨準備高が増加するということは自国通貨の人気が高く、自国通貨売り米ドル買いの介入を行っているということになります。一般的に自国通貨の人気が高いということは経常収支が黒字であることや財政・政治・経済が安定していることが理由となります】

2016年の外貨準備高は2位の日本の2.5倍の3.09兆ドルという非常に大きな金額となっています。

これでも2014年には4兆ドル近くまでありましたので、2年間で1兆ドル減少しています。

2014年~2016年にかけては人民元が軟調となり、これまでとは逆に米ドル売り・人民元買いの介入を行ったことが外貨準備高減少の理由です。

新興国通貨の投資先として人気が高いブラジルも順調に外貨準備高が増加しており、2005年の約7倍の3,650億ドルとなっています。

これによりブラジルレアルが下落した際の為替介入の余地が非常に大きくなっており、通貨の安定性に寄与することになります。

その他、ロシアやメキシコなどはランキングの順位は低下していますが、外貨準備高の金額自体は大きく増加しており、通貨としては良い方向に進んでいると言えます。

新興国通貨の長期チャートや変動要因はこちらをご覧ください:「お役立ちデータ(為替)」 一覧



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