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知識・ノウハウ(株式)

株式の売出し・立会外分売・ブロックトレードの比較

投稿日:2018年4月28日 更新日:

上場株式の大株主がまとまった株数を売却する際、通常の委託注文ではなく売出し・立会外分売・ブロックトレードにより売却することが多くなります。

株式の売出し・立会外分売・ブロックトレードはどれも仕組み自体はほぼ同じです。

売主はまとまった金額の株式を売却し、投資家は買付けの手数料が不要で、一定のディスカウント価格で購入することができます。

ディスカウント率は多くが1%~5%程度となります。

ここでは売出し・立会外分売・ブロックトレードのポイントとそれぞれがどのように使い分けられているかを掲載します。

株式の売出し・立会外分売・ブロックトレードとは

売出しとは

大株主などが株式を売却する際、市場で売却すると影響が大きいため、証券会社を通じて不特定多数の投資家に売却するものです。

よって売却規模は大きく、最低でも数億円で、大きなものでは数千億円以上となります。(NTTや日本郵政関連の政府保有分の売出しなどは1兆円以上となることもあります)

また、公募増資と同時に行われることも良くあります。

公募増資はその名の通り、株式を新たに発行するので発行済み株式数が増加しますが、売出しは流通する株式数は増加しますが、発行済株式総数は増加せず希薄化しません。

売出しにより売却する目的は株主作り(株主数を増やす)、流動性向上、マーケットインパクトを抑えながらの売却等、様々な目的があります。

立会外分売とは

売出しより規模が小さく、通常は上場基準を満たすための株主作り(株主数を増やす)や流動性向上を目的として行われます。

売出す金額は数千万円~最大20億円程度が一般的です。

また、株主作りを目的とすることが多いことから、多くの場合、買付け顧客1人当たりの最大株数が設定されます。

よって多くの場合、買主は数千万円~数億円といった大口の買付を行うことはできません。

ディスカウント率は取引所の規定では10%以下となっており、通常は2%~4%程度のケースが多くなっています。

ブロックトレード(エクイティオファー、ブロックオファー)とは

取引規模は数千万円~100億円程度が一般的です。

立会外分売と異なり株主作りを目的とするケースは少なく、売主がマーケットインパクトを抑えながら売却したいといったニーズがメインです。

よって買付け顧客1人当たりの最大株数が設定されることも少なく、数千万円~数億円の買付も可能となります。

ディスカウント率は1%~5%程度のケースが多くなっています。

株式の売出し・立会外分売・ブロックトレードの違い

上記でも触れましたが、売出し・立会外分売・ブロックトレードの違いは

売却金額の大きさ

売却の目的(株主作り、流動性向上、マーケットインパクトを抑えて売りたい、留保金課税から外れたい)

が大部分を占めます。(留保金課税については下記で説明します)

これら以外では手続き面の手間が異なります。

売出しは有価証券届出書を作成することや売却までの時間が掛かることなど、手続き面での負担が最も高くなります。

立会外分売は取引所に届け出る必要はありますが、有価証券届出書の作成は不要で株数や時期の報告のみですので、それほど大きな負担にはなりません。

投資家向けにはプラスリリースで公表します。

下記が立会外分売の手続きの流れです。

  • 執行日の10日前~1週間前:「株式の立会外分売のお知らせ」の発表で1週間~10日後の間に立会外分売を行うことを公表
  • 執行日の前日(いわゆる値決め日)の引け後:「株式の立会外分売実施についてのお知らせ」の発表で価格とディスカウント率を公表
  • 執行日当日8:20~8:45:分売に係る買付申込の受付
  • 執行日当日の9:00以降:「株式の立会外分売終了に関するお知らせ」

ブロックトレードは特に作業は発生しません。

売出し・立会外分売・ブロック比較

大株主が売却により留保金課税の対象から外れると株価にとってプラス

1グループの株主の持ち株比率が50%を超えている会社は特定同族会社と呼ばれ、通常の法人税に加えて留保金課税が上乗せして課税されます。

オーナーが50%超の株式を保有している会社が、売出しやブロックトレードを行うことで保有比率が50%以下となり、留保金課税の対象から外れるような案件がたまにあります。

この場合、留保金課税から外れることで税金が減少し1株利益(EPS)が上昇することになります。

会社ごとに影響度は異なりますが1億円以上の利益が出ているような会社であれば1株利益(EPS)を10%前後上昇させる効果があります。(会社ごとに影響度は異なるのでその都度確認してください)

よって売出しやブロックトレードの中でも留保金課税の対象から外れることを目的とする案件は魅力的と言えます。



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