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リートの利回り計算の仕組みを分かりやすく分解 / NOI利回り・レバレッジ・コスト

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リートは日本のJ-REITに限らず世界中のどのリートも基本的な構造は同じで、レバレッジをかけて不動産を所有し、運営費用等を控除した利益のほぼ全てを分配金(配当金)として支払うというものです。

しかし、減価償却費や租税公課(固定資産税、都市計画税等)が意外とかかっていることなど、知っていそうで実際はよく理解していないことも多いと思われます。

ここでは単純化したモデルを使ってリートの分配金(配当金)や利回りがどのように計算されるかを分かりやすく説明していきます。

NOI利回り×レバレッジ=不動産収入

J-REITの一般的なバランスシートです。

リートバランスシート

LTVとは「Loan To Value」の略で借入比率のことです。

LTVが40%ということは逆算すると1.67倍のレバレッジを掛けているということになります。(100/60=1.67)

J-REITでは多くの銘柄でLTVが40%前後となっています。

NOIとは「Net Operating Income」の略で、不動産賃貸事業収入から減価償却費以外の費用を控除したものです。

まず、ここではリートの投資家から見た目線で利回りの計算をしていきます。

保有不動産のNOI利回りが4.8%で1.67倍のレバレッジですのでリートの投資家から見た利回りは4.8%×1.67倍=8%の収益を得られるということになります。

ただしこの時点で控除されていないコスト(費用)が2つ残っていますので下記で紹介します。

NOI利回り×レバレッジから減価償却費と借入コストを控除

NOI利回りにレバレッジを掛けた後の収益は減価償却費と借入利息や投資法人債費用といった資金調達コストが控除されていません。

減価償却費は土地にはかからず、建物部分のみが対象です。

建物の評価額を用途や材質により決定される耐用年数で割って控除していきます。

都心と地方では同じオフィスビルでも土地:建物の比率が異なるため減価償却費の割合も異なります。

都心のオフィスビルなどは土地部分の価値が高いので減価償却費の割合は少なくなります。

逆に郊外にある物流施設などは土地の評価が低く、建物の評価部分の割合が大きいことから減価償却費は大きくなります。

上記のようにリートの投資家からみた目線の計算で8%の収益となる場合、そこから2%前後が減価償却費として控除されます。

さらにリートの損益計算書上は営業外費用として計上される借入利息や投資法人債費用といった資金調達コストが約1%程度控除されます。

よってリートの利回りは8%-2%-1%=5%ということになります。

リート利回り計算①

不動産を100として計算してみる

上記ではリートの投資家から見た目線で利回り計算を行いましたが、分かりにくい部分もあるので、ここでは不動産を100として実際の損益を計算します

上記の図のように不動産が100とすると、NOI利回り4.8%から不動産収益は4.8となります。
(上記の様にリートの投資家からの目線の場合は、エクイティ出資60に対して4.8となり4.8/60=8%となる)

減価償却費は不動産100に対して1.2程度となります。イメージとして建物が60で耐用年数が50年で1.2です。

借入利息や投資法人債費用などの借入コストは40の借入れに対し利率が1.5%で0.60程度となります。

コスト控除後の収益は4.8-1.2-0.6=3.0となります。

これをリートの投資家(エクイティ出資)に配分することになりますので3/60=5%となり上記のJ-REIT投資家目線の利回りと同様になります

リート利回り計算②

リート関連の参考ページ

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