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日銀の国債・株式(ETF)・J-REIT買入れ状況/さすがに限界?

2019年2月10日

こちらのページは2016年8月に掲載した「日銀が金融緩和で国債、株式、J-REITを買占め」のアップデート版です。

日銀の買入れ状況の最新情報を公開しています。

下記は2019年11月末のデータです。

日銀の資産買入れ状況

2013年4月からスタートした日銀の量的金融緩和。

その一環として日銀が国債・株式(ETF)・J-REITの買入れを行っています。

国債はともかく、株式(ETF)やJ-REITを買入れしている中央銀行は世界でも日銀のみです。

それだけ踏み込んだ政策といえます。

公表されている年間の買入れ金額(予定金額)は下記の通りです。

  • 国債:80兆円(当初50兆円から増額)
  • 株式(ETF):6兆円(当初1兆円から増額)
  • J-REIT:900億円(当初300億円から増額)

日銀の買入れ金額は徐々に増加してきました。金額の変化はこちらを参照してください:金融マーケットイベント(出来事)忘備録

国債については日銀が既に買いすぎた結果、実際には年間80兆円買い入れることは不可能となっており、2018年・2019年は80兆円を大きく下回るペースとなっています。

株式(ETF)とJ-REITも徐々に目標金額の買付けが厳しくなってきています。

そして、国債・株式(ETF)・J-REITの買入れを開始して6年近くが経過し、日銀が保有する残高は極めて大きくなっています。

そして日銀のバランスシートの規模も大きく拡大しています。

下記に日銀が保有する国債・株式(ETF)・J-REITの残高を掲載します。

日銀の国債・株式(ETF)・J-REIT保有残高

日銀のバランスシートの内訳は毎月3回「営業毎旬報告」としてHPで公開されています。
(10日・20日・月末時点のデータ)

2019年11月30日時点のバランスシートはこちらです。

日銀が債券・株式・J-REITを買い占め

国債・株式(ETF)・J-REITの買入れ残高はこちらです。

  • 国債:478兆円
  • 株式(ETF):28兆円
  • J-REIT:5,380億円

国債・株式(ETF)・J-REITの市場規模(時価総額)はこちらです。

  • 国債:約900兆円
  • 日本株式:約600兆円
  • J-REIT:約16兆円

とうとう国債は50%以上を日銀が保有するところまで来てしましました。

国の借金の半分以上を中央銀行から借りているという異常な状況です。

上記でも触れましたが、日本国債は既に流動性の問題もあり、年間80兆円を買入れすることができなくなっています。

さすがに限界が近いです。

日本株式(ETF)の残高も28兆円となり、外国人投資家が出口について関心を高めているのも理解できる水準です。

日本株式はETFで保有しているので、名義は出てきませんが、日銀が実質的に大株主になったり、中には筆頭株主になっている企業も出てきています。

J-REITの残高も5,000億円を超え既にマーケットでは直接売却できないレベルの残高となっています。

国債は償還まで保有すれば残高は減少していきますが、日本株式とJ-REITは売却しない限り残高は減りません。

出口に関してマーケットが懸念するようになると、日本株式とJ-REITのパフォーマンスが悪化する可能性があります。

どこかのタイミングで資産買入れ自体をやめることは仕方ないと思いますが、その際、保有してる日本株式とJ-REITの売却方針をしっかり説明する必要があると思います。

  • 3年間は売却しない
  • 日経平均が25,000以上にならない限り売却しない

例えばこのように気の利いたメッセージを発信してくれると株式市場も動揺せず、結果として日銀の資産売却(バランスシートの正常化)がスムーズに進むと思います。

また、マーケットが下落した場合は、日本株式(ETF)とJ-REITの保有簿価(平均買付コスト)がクローズアップされると思います。

一定水準まで下落すると「含み損」となり、さらに下落すると日銀が「実質債務超過」という可能性も出てきます。(特に日本株式は残高が大きいため、十分可能性があります)

そうなると日銀に対する信任が低下する事になります。

現在、どの国も金本位制ではなく中央銀行の信任を裏付けに通貨を発行しています。

もちろん、日本円も日銀の信用力を裏付けとして発行されていますので、かなりの混乱が予想されます。

ただし、日銀の信任が低下し、円が売られても日本の場合は輸出企業が多く、逆に株価が上がるから良いという意見もあります。

もしかすると、日銀もそこまで考えて量的金融緩和を行なっているのかもしれません。

もし、そうであれば本当に凄いと思いますが。

関連ページ

日本株の部門別売買状況の推移はこちらを参照してください。

日銀のJ-REIT購入条件などはこちらを参照してください。



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