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知識・ノウハウ(投信)

日本株のおすすめアクティブファンド (2016年忘備録)

2016年10月13日

こちらのページでは2016年時点の日本株アクティブファンドのパフォーマンスを掲載しています。

後で振り返ることができるように忘備録として残しておきます。

マーケット環境にもよりますが、日本株アクティブファンドは小型株の方が超過リターン(α)を獲得しやすいようです。

ただし、『スパークス・新・国際優良日本株ファンド「愛称:厳選投資」』や『ひふみ投信・ひふみプラス』のように大型株にも投資しながら超過リターンをあげているファンドも少数ながら存在します。

詳細は下記をご覧ください。

まずは日経新聞の参考記事からです。

2016/10/8日経朝刊(中小型株投信、収益は運用者の腕次第)

日経マネーセレクション 中小型株投信、収益は運用者の腕次第

国内株式で運用するタイプの投資信託のうち、特に中小型株で運用するものには、日経平均株価を大きく上回るパフォーマンスを示すものが少なくない。時価総額が相対的に小さい銘柄は、大きい銘柄に比べてハイリスク・ハイリターンの傾向がある。運用者の腕(=適切な銘柄選びと売買)次第では、高いリターンを追求することも可能だ。

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良好な運用成績をあげている投信で注目されるのが、SBIアセットマネジメントが運用する「SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ」と「中小型成長株ファンド ―ネクストジャパン―」の2本。値動きは日経平均を大きく上回り、8月末までの3年間のリターンはそれぞれ年率約28%、同25%にのぼる。

両投信はともに投資顧問会社のエンジェルジャパン・アセットマネジメントが運用会社に対して投資助言を行っている。銘柄の選定や入れ替えなどを決める実質的な運用者は、このエンジェルジャパンだ。「投資助言チームが年間延べ約1000社の経営トップと直接面談した上で、継続的に銘柄調査を行っている」と、インベストメント・マネジャーの柳葉徹さん。新規上場した企業には、全て直接会って話を聞いているという。

その調査結果を基に、堅実な成長が見込まれ、かつ株価の割安感が強い中小型株約50銘柄に投資するのがジェイリバイブ。一方のネクストジャパンは、経営上の課題などから現時点では株価が割安になっているものの、成長余力は大きいと判断した約50銘柄を組み入れる。「それぞれの50銘柄には常に順位付けがあり、新たに投資したい銘柄があれば最下位のものと入れ替える。その作業を繰り返して運用成果を積み上げていく」という。

三井住友アセットマネジメントが運用する「三井住友・中小型株ファンド」も、成績良好な1本。「景気の波や為替変動で業績が大きく左右されることなく、着実に成長できる企業に選別投資する」(シニアファンドマネジャーの木村忠央さん)のが特徴だ。独自の企業価値分析により目標株価を算出し、割安な株価で買った後は、平均5年間程度保有して企業の成長にじっくりと向き合う。

こうした実績のある中小型株投信に資金の一部を振り向けるのも、長期資産運用の一つのアイデアだ。

アクティブファンドを選ぶなら小型株(日本株ファンドのパフォーマンストップ20)

上記の記事にもありますが、小型株の方が大型株に比べて運用者の手腕がパフォーマンスに表れやすいようです。

下記に2013年10月から2016年9月までの3年間の日本株ファンドのパフォーマンス上位20を掲載しています。

日本株ファンドのパフォーマンス上位20(2016/9/30基準、過去3年、モーニングスターより

※リターンは年率ですのでご注意下さい(3年間のリターンではありません)

activefund_japan

ちなみに同じ期間の日経平均とTOPIXの年率リターンはこちらです。

  • 日経平均:6.24% (年率)
  • TOPIX:5.56%(年率)

よって、上記にランキングされている投信は一般的な指数と比較して年間で10%~20%上回ったことになります。

3年では複利計算になるので約38%~約90%の超過リターンとなります。

カテゴリーの欄をご覧いただくと、ほぼ全てが中小型株の投信となっています。

大型株では9位の『スパークス・新・国際優良日本株ファンド「愛称:厳選投資」』がランクインしています。この投信は大型株がメインですが、銘柄数を20社程度に厳選して投資するため、ファンドマネージャーの手腕が表れやすいと言えます。残高が急増した2015年以降もTOPIX対比で高パフォーマンスを維持しています。

20位の(NEXT FUNDS)医薬品上場投信は業種別ETFですのでこれを除外すると、その他は全て中小型株ファンドとなっています。

1つ注意すべきは、純資産額の少ない投信は、今後、資金流入が加速し運用資産が増加した時に、同じようなパフォーマンスを上げられるかがポイントとなります。

「高パフォーマンス→運用資産増加→パフォーマンス悪化」となるケースはかなりあるので注意です。

記事で紹介されているように、「SBI中小型割安成長株Fジェイリパイプ『愛称:jrevive』」と「中小型成長株ファンドーネクストジャパンー『愛称:jnext』」はエンジェルジャパン・アセットマネジメントが実質的に運用しています。

さらに5位にランクインしている新成長株ファンド『愛称:グローイング・カバーズ』もエンジェルジャパン・アセットマネジメントが実質的な運用者です。

このように1つ1つの投信の残高があまり多くなくても、ほぼ同様の銘柄で複数ファンドを運用しているケースもあります。

また、ひふみ投信・ひふみプラスは小型株に分類されていますが、実際には大型株~小型株まで時価総額に縛られず、レオスキャピタルワークスが良いと思う銘柄を組み入れる総合型のファンドです。【参考ページ:ひふみ投信・ひふみプラス/日本株の投資環境

いずれにしても、高パフォーマンスを一定期間以上継続できているアクティブファンドは投資家から相対的に高い手数料をいただく合理性があると言えます。

そのようなファンドの候補は上記の通り、小型株ファンドに多く存在します。

また、大型株に投資したい場合は、『スパークス・新・国際優良日本株ファンド「愛称:厳選投資」』や「ひふみ投信・ひふみプラス』のようなファンドがおすすめということになります。

逆にアクティブファンドと謳っているがインデックスファンドと何ら変わりない投信もたくさんあります。

よくあるケースとしては大型株のみに投資するファンドで、100銘柄近くに分散投資するようなものです。

これだけ分散したらパフォーマンスはほぼTOPIXと変わらなくなります。

それであれば最初からコストの安いETFやインデックスファンドをお勧めするべきでしょう。



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