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資産クラスのポイント

新興国株式のポイント【ピクテ新興国インカム株式ファンドを例に解説】

2016年10月4日

こちらのページは「ピクテ新興国インカム株式ファンド」を例に「新興国株式」のポイントやリスクを掲載しています。

大部分は新興国株式全般に共通する内容ですので、新興国株式の見通しを分析する上で活用いただけます。

新興国株式のポイントをまとめると下記の通りです。

  • 新興国は高成長、かつ、経済の安定性が高まっている
  • 新興国株式のリスク調整後リターンは高い水準

データや内容は随時、更新しています。

まず最初にピクテ新興国インカム株式ファンドの商品概要から紹介します。

ピクテ新興国インカム株式ファンドの商品概要

実質的な運用会社

  • ピクテ投信投資顧問株式会社

投資対象

信託報酬

  • 2.015%

新興国株式に投資する上でのポイント・メリット

世界経済に占める新興国のウエイトは増加

  • 今後、先進国の経済成長が緩やかになるのに対し、新興国は高い成長を続ける見通し
  • 下記の通り、2050年には世界の名目GDPの大部分は新興国が占める見通し(単位:10億ドル)

2050年の名目GDPランキング予想

  • 今後も世界経済の中で新興国の存在感は高まると予想される。
  • 新興国の各種マクロデータは「新興国マクロデータ推移」を参照

新興国の1人当たりGDPは日本の高度成長期の水準

  • 現在、多くの新興国は日本の高度成長期と同じステージ(2020年1人当たりGDP)

日本の1人当たりGDPの推移と新興国の現在の1人当たりGDP

中所得層の増加による内需拡大

  • 中所得層の増加により個人消費が拡大し、経済成長を促すだけでなく、経済の安定性も高まる

新興国株式は先進国株式より高いパフォーマンス

  • 1997年~2016年の国別の株式パフォーマンス(米ドルベース)によると先進国株式と比べて新興国の方が高いパフォーマンスとなっている
  • 下記は米ドルベースの国別株式リターンの上位10か国の推移
  • 1997年から2016年までの20年間では1998年を除く残りの19年で新興国株式が先進国株式を上回るリターンとなっている
  • 2001年~2007年はトップ10全てが新興国株式となった
  • 1998年はロシア危機とアジア通貨危機で新興国の株式と通貨が共に大幅に下落したことで新興国の米ドルベース株式リターンが低くなったと考えられる

リスク調整後リターンでも新興国株式は先進国株式を上回る

  • 一般的に新興国株式は期待リターンが高くても、その分リスク(ボラティリティ)も高いと考えられているが、過去のデータでは必ずしもそうでないことを示している
  • 下記は上記と同様に1997年~2016年の国別の株式パフォーマンスであるが、こちらはリスク調整後リターンの上位10か国の推移
  • リスク調整後リターンでも多くの年で新興国株式が先進国株式を上回っていることがわかる
  • このことから特に中長期の運用においては、一部でも新興国株式を組入れておいた方がリターンは高まる可能性が高く、ポートフォリオの最適化にも貢献すると考えられる

ピクテ新興国インカム株式ファンドは新興国の中でも高い配当利回りの株式に投資

  • 持続的、安定的な成長が期待できる企業に投資
  • 投資ユニバースは約70か国、約6,000~6,500銘柄
  • 特定の銘柄、国、通貨に集中せず、分散投資を行う
  • 高成長国(中国、インドなど)、準先進国(台湾、韓国など)、資源国(ブラジル、南アフリカ、ロシアなど)にバランスよく分散

ピクテ新興国インカム株式ファンドは多くの新興国に分散

  • 投資ユニバースの中から常時20ヶ国前後の株式に投資
  • 新興国はどの国も高い成長ポテンシャルがあり株式の投資対象として魅力的であるが、政治・経済・社会情勢などが不安定であることも事実
  • 幅広い国に投資することで個別国に起因するリスクを分散し長期的な資産拡大が期待できる

ピクテ新興国インカム株式ファンドはアワードを受賞

  • モーニングスターアワード・ファンドオブザイヤー2016 国際株式型 優秀ファンド賞受賞

ピクテの運用

  • 1805年スイス・ジュネーブで創業、200年以上の歴史がある運用会社
  • 日本には1981年進出
  • 1850年から新興国への投資を行っており、業界最大規模の新興国専門運用チームを持つ

新興国株式のリスク・デメリット

高いボラティリティ

  • 一般的には新興国株は先進国株と比較してボラティリティが大きく、市況が悪化した場合は想定外の大きな下落もありうる

新興国の成長が期待を下回る可能性

  • 新興国は長期的に高い成長が期待されているが、予想を下回ると株価にもマイナスとなる

投資対象が同じ投信(類似ファンド)

関連ページ

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