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【円安セールスネタ】鬼も笑えぬ?17年円安説~日経新聞記事~

投稿日:2016年9月28日 更新日:

2016/9/27日経朝刊

円相場は1ドル=100円近辺と高値圏で推移している。米大統領選などの先行き不透明感から市場では年内、100円を超えて円が急騰するとの警戒感が根強い。だが市場の一角では「2017年は円安に転じる」との長期予想がささやかれている。

市場参加者が注目した日米の金融政策決定会合が終わった。目下、最大限の関心を寄せるのが11月の米大統領選だ。昨夏の立候補表明時は「泡沫(ほうまつ)」と見なされていた共和党のドナルド・トランプ氏の躍進で年内は不透明材料がつきまとい、95円まで円高が進むとの予想も市場で耳にする。円高への身構え一色だ。

だがこれは「年内」を巡る話。シティグループ証券の高島修チーフFXストラテジストはこう言い切る。「足元の円高は来年前半には終わる」

高島氏が注目するのは原油安による円高圧力の軽減という構造的な要因だ。円相場は15年夏、125円に下落した後、足元の水準である100円近辺まで上昇している。上昇幅25円を分解すると、まず米国がドルの「独歩高」に耐えられなくなったことによるドル安圧力と、円の過小評価の修正で合計15円分の上昇圧力があった。

残りの10円分は日本の経常収支の黒字の拡大による構造的要因という。経常黒字は14年に月平均3千億円超だったのが、15年には約1兆4千億円に、16年は7月までで1兆8千億円近くに拡大。これが円高に効いた。

経常黒字が拡大したのは原油安で輸入額が減ったからだ。14年半ばから下落が始まった原油相場は年初、一時1バレル20ドル台まで下がった。だが足元は40~50ドルまで回復している。原油高が経常黒字の縮小につながり、1年程度のタイムラグを伴って来年前半には円安を促すというのだ。「現在の円相場を見る上で、原油価格は最重要だ」と高島氏は語る。

メリルリンチ日本証券の山田修輔FX・株式ストラテジストも「17年円安派」の一人で、やはり原油に注目する。原油価格が今後上がり、市場でのデフレへの懸念が後退すると予想。投資家にとってリスクをとりやすい環境になり、低金利の円は売られやすくなる。

さらに米国の利上げを17年末までに3回と見込み、米金利の上昇が円安圧力になるという。これらの条件が重なり、「17年末に115~120円まで円安が進む」と大胆に予想する。

そこまでではないにせよ、「米大統領選の結果次第で108円までスルスルと円安が進むこともある」(野村証券の池田雄之輔チーフ為替ストラテジスト)、「今後1年間で107円まで円安は進む」(UBS証券)などの声も出てきている。

いささか早すぎるかもしれない来年の円安予想。だが近々大幅に円高が進んだ場合、「ここが円の売り時だ」と考えられるかどうか、投資家は判断を試される。「鬼が笑う」と一笑にふしてはいられない。(秋山文人)

日本の投資家にとって為替レートは非常に重要です。

外債・外国株はもちろん、日本株も為替レートに大きく影響を受けます。

為替レートは政策的に動かされるケースもあり予想が難しいですが、上記の記事は円安ネタの1つとして活用できます。

下記にポイントとその解説を掲載します。

円高は短期的

2016年9月時点、マーケットの雰囲気では米国大統領選挙が控えていることもあり、ドル高(円安)にはなりにくく、どちらかというと円高方向に振れるリスクが警戒されています。

しかし11月の大統領選が終われば雰囲気が変わり、円高ドル安のリスクは和らぐことになります。

原油の再上昇→経常黒字縮小→円安

2011年の震災以降、原発が停止していることでエネルギー資源の輸入が増加しました。

その結果これまで大幅な経常黒字国であった日本が初めて経常赤字となりました。

経常黒字は円高要因、経常赤字は円安要因となります。

よって2013年~2015年の円安は日銀の金融緩和の影響が最も大きいと思われます
が、経常赤字も要因の1つと言えます。

2012年~2014年は原油価格が100ドル前後で推移していましたが、2015年からの原油安で2016年2月には25ドルまで下落しました。

その結果金額ベースでエネルギー資源の輸入が減り経常黒字となったことが1ドル= 125円→1ドル= 100円まで円高になった要因の1つとなっています。

足元の原油価格は切り替えしてきており45ドル近辺まで上昇しています。

記事ではこの原油価格の上昇が、経常黒字縮小→円安要因と説明しています。
※参考ページ:原油価格の見通し(特に供給サイドのコストから考える)

原油の再上昇→インフレ率上昇→日本の実質金利低下→円安

こちらも原油価格上昇がきっかけという点は上記と同様ですが、デフレ後退が要因としています。

原油価格上昇は、石油製品の価格上昇はもちろん、輸送費の上昇を通じて様々な製品の価格に影響を与えます。

よって原油価格が上昇すればある程度、インフレ率が上昇(デフレ懸念が後退)すると考えられます。

日本のインフレ率が上昇すると実質金利は低下することとなり、円安要因となります。
※参考ページ:為替レートの予想・分析は実質金利差・購買力平価を活用

米国の利上げ→米国の実質金利上昇→ドル高・円安

記事では米国は2017年12月までに3回の利上げを見込んでいます。

仮に毎回0.25%ずつの利上げでもFFレートが現在の0.5%→1.25%になることになります。

短期金利が1%を超えてくると現在とは景色がかなり変わってきそうです。

米国の利上げは米国の実質金利の上昇となり、ドル高・円安要因となります。

まとめ

原油価格上昇と米国の利上げがきっかけとなり円安になるというのが上記の記事のシナリオです。

記事にもあるように短期的には円高になるような雰囲気もあるので、その時にドルを買えるかがポイントになります。

もちろん更なる円高にならない可能性もあるので、それが心配な人は時間分散でとりあえず一部をすぐにドルにして、円高になったら追加でドルを購入するのも1つの方法です。

リスク要因としては原油価格が下落することと、米国のマクロ経済が弱く利上げができないことになりますので、特にこの2点を注視しておくことが重要です。

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