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知識・ノウハウ(株式)

信用取引の仕組みを分かり易く解説

投稿日:2018年4月8日 更新日:

一般信用取引と制度信用取引の違い

信用取引には一般信用取引制度信用取引の2つの制度があります。

一般信用取引は投資家と証券会社が相対で信用取引を行う仕組みです。

制度信用取引は取引所の定めたルールの下で信用取引を行う仕組みです。

一般信用取引の対象銘柄は原則全上場銘柄です。

ただし常に全銘柄の取引ができるわけでなく、各証券会社が指定するものになります。

通常、一般信用取引による「信用の買い」はほぼ全ての銘柄で可能ですが、「信用の売り」はかなり銘柄が限定されます。

制度信用取引の対象銘柄は2パターンあり、「信用の買い」のみができる「制度信用銘柄」と証券金融会社との貸借取引を活用した「信用の売り」も可能である「貸借銘柄」があります。

「制度信用銘柄」は基本的に上場後、初値が付いた翌日に全銘柄が指定されます。

債務超過等の銘柄以外のほぼ全銘柄が対象と考えてかまいません。

よって「制度信用取引における信用の買い」は上場日の翌営業日以降はほぼ全ての銘柄が可能と理解しておきましょう。

一方、「貸借銘柄」は株主数、流動性、業績などの基準があるのでややハードルが高く、ざっくり全上場銘柄の半分くらいが対象となっています。(東証1部のみでは80%以上が対象となっていますが、東証2部、マザーズ、ジャスダックを含めると半数程度となります)

よって「制度信用取引における信用の売り」は東証1部銘柄を中心に全上場銘柄の半分くらいで可能と理解しておきましょう。

信用取引対象銘柄

一般信用取引と制度信用取引のメリットデメリット

下記に一般信用取引と制度信用取引の比較表を掲載します。

一般信用と制度信用比較

一般信用取引と制度信用取引のどちらを使うのか判断する際、最初に考えるポイントは2つです。

上記の表にもありますが、一般信用取引のメリットとして「期限が無期限」である点があります。

一方、制度信用取引のメリットとして「コスト(買方金利・貸株料)が安い」という点があります。

比較的短期の売買であればコストが安い制度信用取引、長期になる可能性が高い場合は一般信用取引となります。

例外としてIPO(新規公開銘柄)の信用売りを行いたい場合は、制度信用取引では不可能ですので短期の場合でも一般信用取引となります。

また、制度信用取引における「貸借銘柄」に指定されていない銘柄の信用売りを行いたい場合も一般信用取引となります。

もちろんいずれの場合も各証券会社で一般信用取引の銘柄として指定されている場合に限ります。

信用倍率と貸借倍率

信用倍率の計算式は下記の通りです。

信用倍率(倍)=信用買い残÷信用売り残

信用倍率は通常1倍を上回っていることが一般的です。

1倍近くになったり1倍割れをした場合、「取り組みが良い」といわれます。

これは売り残の割合が大きいことを表しますので、将来の上昇要因となります。

ただし、信用倍率が低くても、そもそも信用買い残と売り残の残高自体が売買高に対して小さい場合は影響がほとんどありません

よって信用倍率をみる場合は、まず信用買い残と信用売り残の規模が一定以上あるかを確認する必要があります。

その上で信用倍率が1倍割れなどであれば将来の株価上昇要因となります。

貸借倍率の計算式は上記の信用倍率と同じです。

貸借倍率(倍)=信用買い残÷信用売り残

信用倍率と貸借倍率の違いは、信用倍率が一般信用取引と制度信用取引の合計値であるのに対し、貸借倍率は日本証券金融(日証金)が公表する制度信用取引のみのデータです。

よってデータの信頼性は「信用倍率」が高くなります。

ただし、「貸借倍率」は公表タイミングが速く速報性に優れています

2013年に信用取引の大きな規制緩和が2つ行われた

委託保証金に関する制度改正(2013年1月)

いわゆる回転が無制限になった改正です。

それまでは信用取引(売り・買い)を行った後、同日に反対売買で決済しても再度、その委託証拠金を利用して信用取引を行うことはできませんでした。

2013年1月以降は、反対売買で決済した後、その委託証拠金を使って信用取引ができることとなりました。

そのため、2013年1月以降は日本株の売買代金が増加傾向となっています。

日本株の売買代金を時系列で比較する際は注意が必要です。

信用取引緩和委託証拠金

空売り規制の緩和(2013年11月)

いわゆる時価より低い価格の空売りが可能となった改正です。

大口取引は従来の規制が残っていますが、これにより信用売り(空売り)の利便性が大きく向上しました。

空売り規制の緩和と上記の委託保証金に関する制度改正により東証が公表している空売り比率が上昇しやすくなっています

信用取引の注意・規制措置

東証が行う注意・規制措置

「日々公表銘柄」:信用取引の利用が一定割合以上である銘柄の残高・信用取引利用率について公表

「規制措置」:信用取引の利用が過度と認められる場合に委託保証金率の引上げ、代用の制限(現金の差入れ)を行う

日本証券金融(日証金)が行う注意・規制措置

「貸株注意喚起」:信用取引の売りの増加に伴い賃借取引における貸株利用が増加し、日証金による株式の調達が困難となるおそれがある場合、証券会社に対して注意喚起を実施

「貸株申込み制限措置」:信用取引の売りの増加に伴い貸借取引における貸株利用が増加し、日証金による株式の調達が困難となった場合、証券会社に対して新規の貸株申込みの受付を制限又は停止する措置を実施



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