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知識・ノウハウ(投信)

NDFの仕組みを分かりやすく解説 / 為替予約との違い / 短期金利とのかい離

2017年9月12日

こちらのページでは通貨選択型投資信託などで活用されているNDFについて詳しく解説しています。

NDFはなんとなく理解しにくい部分が多い中、分かりやすく説明しているものが少ないようです。

NDFの理解を深めるために、こちらのページをご活用頂ければ幸いです。

NDFとは、なぜNDFを使う必要があるか

NDFは「Non Deliverable Forward (ノン・デリバラブル・フォワード)」の略です。

通貨選択型の投資信託などにおいて通常の為替予約が使えない通貨で活用されます。

NDFが使われる通貨はブラジルレアル、人民元、インドルピー、インドネシアルピア等です。

通貨選択型の投資信託で米ドル、ユーロ、英ポンド、豪ドル、南アフリカランド、ロシアルーブル、メキシコペソ、トルコリラなどは通常の為替予約取引(フォワード取引)で各通貨にヘッジすることができます。

為替予約をする場合、一般的には1ヶ月〜3ヶ月程度の為替予約(フォワード取引)を使います。

一方、ブラジルレアル、人民元、インドルピー、インドネシアルピア等は当局の規制により通貨の取引が制限されていることや、為替市場が未成熟であることから為替予約取引(フォワード取引)を行うことができないためNDF取引が使われます。

NDFは名前の通り、通貨の受け渡しは行わない差金決済の取引です。(Non Deliverable:ノンデリバラブル)

元本を直接取引するのではなく、あらかじめ決められたNDF価格と決済時の実勢価格との差額を差金決済する取引です。

一般的な為替予約取引(フォワード取引)でヘッジを行う通貨の場合、ヘッジプレミアム(ヘッジコスト)は2通貨の短期金利差でほぼ説明が可能です。
(細かく説明すると金利差に加え、2通貨の需要が反映されるベーシスを加えたものになります)

NDF取引の場合も、長期的にはある程度、短期金利差に収れんしていきますが、短中期的には通貨に対する需要動向が為替予約取引(フォワード取引)と比較すると、より大きく反映されやすくなっています。

よって、上昇期待で人気化している通貨をNDF取引でヘッジした場合、短期金利差を大きく下回るヘッジプレミアムしか得られないケースがあります。(下記の2010年~2011年のブラジルレアルのようなケースです。下段を参照。)

NDFと短期金利のかい離(ブラジルレアルNDFとスワップレートの長期推移で比較)

上記でもふれましたが、NDF取引による為替ヘッジの場合は対象通貨の需要動向(人気度)により、おおよその理論値となる短期金利差から大きくかい離するケースが発生します。

ブラジルレアルを例にとって、NDF取引から得られるヘッジプレミアムが金利差とどれくらい乖離があったかを確認してみたいと思います。

ブラジルレアルの金利は「ブラジルレアル3ヶ月スワップレート」を参照します。

NDF取引で想定される金利として「ブラジルレアル3ヶ月NDFインプライドレート」を参照します。

NDFかい離

大半の期間でNDF取引から得られる金利が為替予約取引(フォワード取引)から得られる金利を若干下回っています。

例外はリーマンショック時で、この時はNDFにより得られる金利が大きく上回っています。

これはリーマンショックの影響でNDF取引の巻き戻し(取引解消)が短期間で大幅に進み、NDFのプライスが必要以上に下落したことが原因と考えられます。(イメージとしては債券が下落すると利回りが上昇するのに似ています)

また、2011年4月頃は両者のかい離が大きく、3ヶ月スワップレートが約12%あるのに対し、NDFから得られる金利は5%まで低下しています。

この時はブラジルレアルの金利水準が高く、ハイイールド債等の通貨選択型の投資信託でブラジルレアルコースが大人気となっていました。

ブラジルレアルの需要が強く、NDFの取引価格が割高な水準になっている分、得られる金利が低くなっています。(イメージとしては債券価格が上がると利回りが低下するのに似ています)

これらをまとめると、過去のブラジルレアルのデータでは、リーマンショック時などの特殊なマーケット環境や通貨が極端に人気化した場合はやや乖離が生じますが、それらを除けば、NDF取引により得られる金利は、若干低くなるものの概ね短期金利近くの利回りを得ることができるということになります。

上記のチャートを見てもNDFと短期金利の乖離はある程度、許容できる範囲だと感じます。

ブラジルレアル以外のNDFを活用する通貨(人民元、インドルピー、インドネシアルピア等)でも同じような形になります。



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