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ニッセイ世界ハイブリッド証券戦略ファンド(アドバンスド・インカム)/ CoCo債の分かりやすい説明

投稿日:2016年6月26日 更新日:

こちらのページはニッセイ世界ハイブリッド証券戦略ファンド(アドバンスド・インカム)を例にCoCo債のポイントやリスクを掲載しています。

大部分はCoCo債全般に共通する内容ですので、CoCo債の見通しを分析する上で活用いただけます。

CoCo債に関する様々な情報を幅広く箇条書きで掲載していますので、適宜、必要部分を参照してください。

データや内容は随時、更新しています。

実質的な運用会社

  • ピムコ
    (委託会社:ニッセイアセットマネジメント)

投資対象

  • CoCo債、優先証券等
  • 最終利回り6.84%(信託報酬控除後最終利回り4.86%)
    (データは2019/7/31基準)
  • アバンスド・インカムのポートフォリオは利回りの高いCoCo債を中心に、優先証券、バーゼルⅡ対応の(バーゼルⅢに対応していない)劣後債、社債等も組み入れ流動性にも配慮した構成になっている。

商品組成上の特徴

  • 3コースあり
    • 為替ヘッジあり
    • 為替ヘッジなし
    • 通貨プレミアムコース

主な販売会社(販売手数料)

  • 楽天証券
    5,000万円未満1.62%、2億円未満1.35%、5億円未満0.81%、5億円以上0.216%(IFA一律1.62%)
  • SBI証券
    5,000万円未満1.62%、2億円未満1.35%、5億円未満0.81%、5億円以上0.216%(IFA一律1.62%)

信託報酬

  • 1.9818%

CoCo債の良い点・見通し

CoCo債について

  • CoCo債(Contingent Convertible Bonds:偶発転換社債)とは、発行体である金融機関の自己資本比率があらかじめ定められた水準を下回った場合などにおいて、元本の一部または全部が削減される、または、強制的に株式に転換されるなどの仕組み(トリガー)を有する証券。
  • このような特性から、CoCo債は同一発行体の普通社債や劣後債などと比べて利回り水準が高い。
  • さらに、足元ではCoCo債は比較的新しい資産であり、一般的な社債などに比べて取引参加者が少なく流動性の面ではやや劣る。これが発行体の信用力の割にはCoCo債の利回りが高い要因の1つとなっている。(流動性プレミアム)
  • CoCo債を発行するのは欧州や日本の銀行である。米銀が発行するバーゼルⅢ対応の債券はCoCo債形式ではない(優先株や優先証券を採用)。BISの自己資本規制の実務は各国の中央銀行に委ねられていることから対応が異なっている。

CoCo債のトリガーヒットの可能性は低い

  • 多くのCoCo債の自己資本比率のトリガーは5.125%
  •  CoCo債の自己資本比率のトリガー(多くは5.125%)は普通株式等Tier1(CET1)で判定される
  • 普通株式等Tier1はTier1からその他Tier1を控除したもの(普通株式等Tier1=Tier1-その他Tier1)
  • その他Tier1は「Additional Tier1」(AT1)とも呼ばれる
  • 主要銀行のTier1比率と普通株式等Tier1比率はこちらを参照:CoCo債で重要 / 世界の大手銀行の自己資本比率(Tier1比率・普通株式等Tier1比率)
  • 大手銀行の自己資本比率に関しては、リーマンショック以降規制が厳しくなったこともあり、大幅に上昇しており、CoCo債の元本削減トリガーにヒットする可能性はかなり低いと考えられる。
  • 各行ともリーマンショック並みのパニックで数兆円規模の損失を計上してもトリガーにはヒットしない水準となっている

CoCo債を毀損させるわけにはいかない

  • バーゼルⅡ対応劣後債の時も同様であったが、自己資本規制の為、金融機関にとっては今後もCoCo債は必ず発行していかなければならない債券である。
  • トリガーにヒットし一部削減等が一度でも行われると今後CoCo債を発行できなくなると予想されることから、あらゆる手段を使って回避していくことが予想される

実質的な安全性は高い

  • CoCo債の格付けは同じ発行体のシニア債より数ノッチ低くなるため、投資適格ではないBB格以下のものも多いが、シニア債ベースではどこもBBB格以上であり、債券の「顔」は非常に良い。

割安なマーケットプライス

  • 比較的新しい債券である為、これから機関投資家の参入が進んでいく。現状は機関投資家の参入が少ない分、本来あるべき水準よりもスプレッドが大きめに残っていると考えられる。
  • 今後、機関投資家の参入が進むにつれてスプレッドが縮小方向に進むと考えられる

投信で購入することで流動性を確保

  • 流動性の面に関しては個別の債券(CoCo債)を購入するとマーケットが混乱した際に売却しようとすると予想以上に価格が変動してしまうリスクがあるが、投資信託を経由して間接的に購入することでこのリスクは軽減できる。
  • さらに当ファンドは社債等にも分散投資し、解約に対する流動性リスクにも配慮している。

アドバンスド・インカムの運用は債券ファンドの雄であるピムコ

  •  ピムコは債券専門の運用会社。
  •  債券のアクティブ運用残高は約150兆円で圧倒的世界No1
  •  マクロ経済予測と高い分析力に定評あり
  •  1987年~2006年までFRB議長を務めたアラン・グリーンスパンが2007年~2012年にかけてピムコと経済分野のコンサルティング契約を結びアドバイザーを務めた
  • 同様に、2006年~2014年までFRB議長を務めたベン・バーナンキが2015年にピムコのアドバイザーに就任した
  • バーナンキ以外では英国元首相・元財務大臣のゴードンブラウン、欧州中央銀行(ECB)前総裁のジャンクロード・トリシェもアドバイザリーボードに名を連ねており米国・英国・欧州という主要債券マーケットのキーマンの情報を運用に活用している
  • ハイブリッド証券に関しても運用会社の中では最高レベルのノウハウを有している

CoCo債の悪い点(リスク)

金利上昇リスク

  • アドバンスド・インカムのデュレーションは3.48年とやや金利上昇リスクがある

ボラティリティがやや大きい

  • CoCo債は投資適格債やハイイールド債と比較すると市場規模が小さく取引参加者もある程度限定されているため、やや値動き(ボラティリティ)が大きい。

利払いが行われない可能性も

  • CoCo債は一般の債券と同様、クーポン(利率)が定められている。
  • しかしシニア債の場合は利払いをしなければデフォルトになるのに対し、CoCo債の場合は株式の配当と同様、利払いをスキップしてもデフォルトにはならない
  • よって一般的には可能性は低いと考えられるが、利払いが行われない可能性が通常の債券よりも高いと考えられる。
  • 実際に利払いがスキップされるとCoCo債の価格は下落すると考えられる。

繰上げ償還がスキップされる可能性あり

  • CoCo債を含む劣後債は通常、繰り上げ償還条項が付与されており、永久劣後債であっても最初の繰り上げ償還日(ファーストコール)に償還されることを想定して投資家は購入している。
  • しかし発行後に信用リスクが拡大した場合など、ファーストコールで償還されないケースがまれにある
  • その場合、債券価格は大きく下落する可能性がある
  • 劣後債の償還スキップについては「劣後債の期限前償還見送りについて考える(スタンダードチャータード銀行劣後債)」を参照

投資対象が同じ投信(類似ファンド)

  • 東京海上Roggeグローバルハイブリッド証券プラス(東京海上アセット)
  • グローバルCoCo債ファンド(日興アセット)

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