こちらのページでは「日本企業の時価総額ランキング」の変化を掲載しています。
下記の時価総額ランキングを掲載しています。
- 1989年12月29日:平成バブルのピークで日経平均が過去最高の38,915円
- 2000年2月29日:ITバブルでNTTドコモの時価総額が約42兆円と日本株史上2番目の水準まで上昇
- 2009年3月10日:日経平均が終値ベースで過去最安値の7,054円
- 2024年2月22日:日経平均が34年2ヶ月ぶりに最高値を更新
今では考えられませんが1989年末の日本の時価総額トップ6はそのまま世界の時価総額トップ6でした。
詳細は下記をご覧ください。
日本の株式時価総額ランキング
1989年12月29日の時価総額ランキング【日経平均が当時過去最高の38,915円】
日経平均が過去最高値(日中38,957円、終値38,915円)をつけた1989年12月29日の時価総額ランキングです。
意外にもこのコンテンツ作成時点でネット上に1989年12月末の時価総額ランキングの正確なデータがなかったので貴重なデータと言えます。
ネット上にある1989年の時価総額ランキングの多くは12月末ではないデータですので注意してください。
1989年は経済のグローバル化は今ほど進んでいませんでしたが、日本企業が世界を席巻していた時代です。
「東京23区の地価が全米の地価を上回る」「皇居の地価がカリフォルニア州の地価と同等」と言われた時代です。
上記のランキングの凄いところは、上位6社がそのまま世界の時価総額ランキングトップ6という点です。
世界の時価総額ランキングでは6位の三菱銀行の下にIBMやエクソンが続きます。
つまり、NTTが世界最大の上場企業で、日本興業銀行が世界最大の金融機関でした。
今では考えられない状況です。(やはりバブルだったのでしょうか)
2000年2月29日の時価総額ランキング【ITバブルのピーク】
ITバブルがピークとなった2000年2月29日の時価総額ランキングです。
NTTドコモが1987年のNTT以来、日本企業では2社目の時価総額40兆円を達成しました。
(当時の日本株における時価総額の過去最高は、上場間もないNTTが1987年5月11日に記録した48兆6720億円)
当時は世界の時価総額ランキングでもNTTドコモはトップ5にランクインしていました。
- 世界の時価総額ランキングはこちらをご覧ください:マーケットピーク時の株式時価総額ランキング推移(2000年・2007年・2020年・直近)
2位のNTTは当時、NTTドコモ株式を約63%保有しており、ドコモの評価がそのままNTTの企業価値となっています。
当時のNTT本体は固定電話事業がメインであまり将来性のない企業という評価でした。
IT関連企業としてはソニー・富士通・パナソニック・日立のような超大企業だけでなく、まだ事業規模が小さかったソフトバンクG・光通信・ヤフージャパン(現ZHD)などがランクインしています。
ちなみにヤフージャパン(現ZHD)の株価は1株1億円を超えていました。まさにバブルです。
だたし、ソフトバンクG・光通信・ヤフージャパン(現ZHD)はITバブル崩壊後、株価が数十分の一~数百分の一になりました。
ちなみにITバブルの代表格であったソフトバンクG(9984)の過去最高値は2000年2月15日の198,000円(日中ベース)で、この株価での時価総額は約23兆円(日中ベース)でした。
終値ベースの高値は2000年2月18日の182,000円で時価総額は約21兆円でした。
また、当時の銀行は3メガバンクが誕生する前ですが、東京三菱銀行と住友銀行がランクインしています。
2009年3月10日の時価総額ランキング【日経平均が終値ベース過去最安値7,054円】
日経平均が終値ベースで直近の過去最安値7,054円をつけた2009年3月10日の時価総額ランキングです。
(ちなみに日経平均の日中ベースの最安値は2008年10月28日の6,994円です)
トヨタはさすがといったところでしょうか。
ただし、1位のトヨタでも時価総額は10兆円を下回っています。
2位のNTTドコモは上記で紹介した2000年2月末と比較すると時価総額が1/7になっています。
通信・銀行・自動車・電力をはじめ業績が安定していた企業が上位ランクインしています。
2024年2月22日の時価総額ランキング【約34年ぶりに日経平均の最高値更新(39,098円)】
日経平均株価が34年2ヶ月ぶりに過去最高値を更新した2024年2月22日の日本の時価総額ランキングです。
参考として34年前の時価総額ランキングも並べて掲載しています。
長年、日本の時価総額上位企業は変化がないと言われていましたが、これを見るとそれなりに変化してきていることが分かります。
1989年も2024年もトップ20社にランクインしているのは5社です。
- トヨタ
- 三菱UFJFG(三菱銀行+三和銀行+東海銀行+三菱信託銀行)
- NTT
- 日立製作所
- 三井住友FG(住友銀行+三井銀行+太陽神戸銀行)
また、1989年のトップ20の内、11社が銀行でしたが2024年は三菱UFJFG・三井住友FGの2社のみとなっています。
1989年の上位にランクインしていた日本興業銀行(2位)と富士銀行(4位)と第一勧業銀行(5位)の3行は2000年に合併してみずほFGとなっています。
みずはFGは2024年2月22日の時価総額ランキングでは30位のため上記のリストから外れています。
1989年当時の3行の時価総額を合計すると約35兆円ありますが、2024年2月22日のみずほFGの時価総額は約7兆円です。
さらに今のみずほFGには当時の安田信託・新日本証券・和光証券・勧角証券なども含まれています。
そして、2000年以降の増資で株数は約2.5倍になっています。
これらを総合するとみずほFGの株価は実質的に1/10以下になっていることになります。
ちなみに最上段の『1989年12月29日の時価総額ランキング』の欄でも紹介していますが、1989年の日本の時価総額ランキングトップ6位までは、そのまま世界の時価総額トップ6でした。NTTが世界最大の上場企業で、日本興業銀行が世界最大の金融機関でした。
しかし、2024年2月22日の世界の時価総額ランキングではトップ20位に日本企業はゼロで、トップ50でもトヨタ1社のみとなっています。これをみると34年間でグローバル経済における日本企業の相対的な地位の低下が分かります。
関連ページ
日経平均の長期推移はこちらをご覧ください。
日本株の売買状況と保有状況はこちらをご覧ください。