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インドルピーの特徴(新興国通貨でありながら非資源国通貨)

投稿日:2018年2月25日 更新日:

インドルピーは非資源国通貨という点が他の新興国通貨と異なる

インドルピーは新興国通貨の1つですが、少し特徴的な通貨です。

日本人に人気の新興国通貨としてはブラジルレアル、ロシアルーブルなどがあります。

インドルピーがこれらの通貨と決定的に異なるのは非資源国通貨であるという点です。

上記にあげたブラジルレアル、ロシアルーブルを含む多くの新興国通貨は同時に資源国通貨であり、原油価格(資源価格)の上昇は基本的にプラスに寄与します。

しかし、インドの場合は原油価格(資源価格)の上昇はそのままインフレ率の上昇に直結し、インドルピーの下落要因となります。

しかし、ここで少し難しいのは単純に原油価格の逆の動きをするわけでないということです。

ロシアルーブルなどは単純に原油価格とリンクした動きになりますが、インドルピーは単純に逆の動きにはなっていません。

その理由は、インドは非資源国であるという点以外は他の新興国通貨と共通な部分が多いからです

  • 経常収支や財政収支が赤字になりやすい(全ての新興国がそうではありませんが)
  • 金利やインフレ率が相対的に高い
  • 経済成長率が高い
  • 格付けが先進国より低い
  • 通貨のボラティリティが米ドルやユーロなどよりも高い

新興国のマクロ経済指標はこちらをご覧ください:新興国マクロデータ推移

同じ新興国なので当たり前ともいえば当たり前ですが。

上記であげたような新興国通貨は比較的同じような動きになりやすい傾向がありますが、インドルピーは「新興国通貨の動き一原油価格(資源価格)の動き」のようなイメージになるので、相対的にはマイルドな動きとなります。

インドルピーの長期チャートと変動要因の解説はこちらを参考にしていください:インドルピー為替レート(円/インドルピー、インドルピー/ドル)長期推移(チャート・変動要因)

インドルピーの特徴は原油価格が大きく変動した2013年~2016年の動きをみると理解しやすい

下記にインドルピー・ブラジルレアル・ロシアルーブルの比較チャートを計指します。

比較しやすいように2012年1月1日を1.000として指数化しています。

インドルピー・ロシアルーブル・ブラジルレアルチャート

2013年9月頃に米国の金融緩和縮小懸念で多くの新興国通貨が売られた際、インドルピーの下落率はロシアルーブルと比較すると相対的に大きくなっています。

この時は米国の金利上昇懸念で新興国通貨全体が売られる形となりましたが、原油価格が1バレル=100ドル前後という高値で推移していたことから、資源国通貨の要素をもつロシアルーブルなどの通貨の下落率はそれほど大きくなりませんでした

この時、唯一非資源国であるインドは原油価格の高止まりによりインフレ率が10%前後まで上昇しており、相対的にインドルピーが大きく売られる要因となりました。

つまりインドルピーだけは、原油価格の高止まりがマイナス要因となっています。

その後、2014年の後半からインドルピー以外の通貨は大きく下落していますがこれは原油価格の大暴落が原因です。

2014年7月に1バレル=110ドル前後であったWTI原油価格は2016年2月には1バレル=25ドル近くまで下落しました。

原油価格の推移についてはこちらをご覧ください:WTI原油スポット価格 長期推移(チャート、変動要因)

この間、インドは原油価格下落のおかげで2013年11月に11.5%まで上昇していたインフレ率が2014年11月には3.27%まで低下し、その後もインフレ目標である2%~6%の範囲内で推移していました。

これによりインドルピーは新興国の中では相対的に安定した動きとなりした。

インドルピーのまとめ

インドルピーは新興国通貨の中では珍しく直接的に原油価格に影響されない通貨です。

間接的には原油価格が上がるとインフレ率が上がり他の通貨とは逆にインドルピーの下落要因となります。

ただし、その際は他の新興国通貨が上昇していることから、それほど大きな下落とはなりません。

その結果として新興国の中では相対的に安定した動きが期待できます。

長期チャートをみると大きく下落しているように見えますが、実質的に変動相場制となった1995年以降では相対的に安定した動きとなっています。

また、金利も高いので中長期で保有すればインドルピー安になっても十分ペイします。

よって名目金利がインフレ率よりもある程度高い、実質金利がプラスの状態が続く環境であれば投資しても良い通貨と思われます。

インドの金利とインフレ率の推移はこちらを参考にしてください:金利とインフレ率推移(チャート・変動要因)【③新興国】

インド経済のポイントなどはこちらを参考にしてください:インド経済のポテンシャルとリスク要因のまとめ



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