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中国の経済指標チェックリスト

こちらのページでは中国の経済指標の中で重要と思われるものを掲載しています。

中国は世界第2位の経済大国としてグローバル経済に与える影響が日々大きくなっています。そのため、中国に投資していない場合でも、さまざまな面で間接的に影響を受けることになります。

こちらでは投資を行う上で最低限確認すべきと思われる指標をピックアップしました。

それではまず最初に、今回選択した経済指標の一覧を掲載します。

中国の経済指標一覧【注目度・公表時期】

それぞれの経済指標の注目度と公表時期も掲載していますので併せてご覧ください。

中国の主要経済指標一覧

下記では各経済指標のポイント解説を掲載しています。

中国の主要経済指標を解説

上記一覧に掲載した主要経済指標を解説します。

ポイントは箇条書きで記載しています。

製造業購買担当者景気指数(中国国家統計局PMI)

  • 毎月月末にその月のデータを公表
  • 50を上回れば景況拡大、50を下回れば景気悪化を示す
  • 中国国家統計局と中国物流購入連合会が共同で調査
  • 民間企業が調査する「財新中国製造業PMI」と異なり、こちらは中国政府が発表するPMIである。通常であれば政府の方が信頼性は高いと考えられるが、中国の場合は「国の発表だからこそ信頼性が低い」との意見も多い。
  • 中国の2つのPMIについてはこちらを参照:中国のPMIは国家と民間で2種類存在する

財新(Caixin)/マークイット製造業購買担当者景気指数【財新中国製造業PMI(旧HSBC PMI)】

  • 毎月月初に前月のデータを公表
  • 50を上回れば景況拡大、50を下回れば景気悪化を示す
  • 従来より英国の金融情報大手のマークイット社が日米欧やアジア、新興国など30力国あまりで各国ごとに算出。中国製造業PMIは以前はHSBCと共同で調査していたが、HSBCが同調査から撤退したため、2015年8月から地元メディアの財新(Caixin)と新たに提携し、名称を「財新中国製造業PMI」となった。
  • 調査方法などは従来と変わらないので、HSBCがかかわっていたときのデータから継続して見ることが可能
  • 国家統計局が発表するPMIより民間企業が発表するこちらの「財新製造業中国PMI」の方が信頼できるとの意見も多い

消費者物価指数(CPI)

  • 毎月中旬ごろに前月のデータを公表
  • 中国人民銀行の金融政策や中国政府の各種政策に影響を与えるため注目される
  • 中国のCPIにおいては定期的に豚肉価格の上昇がニュースとなる。豚肉は中国の庶民の食卓には欠かせない食材であり、消費量が多い。また、比較的価格の変動が大きいのも特徴てある。豚肉の供給不足やコレラなど病気の蔓延により豚肉価格が大きく上昇するとCPIにも一定の影響を与える。

外貨準備高

  • 毎月7日頃に公表
  • 外貨準備高は断トツの世界一となっている
  • 大幅な経常黒字(貿易黒字)は外貨準備高の増加要因
  • 逆に海外への資金流出の防止や人民元相場の安定を目的とした「ドル売り人民元買いの為替介入」は外貨準備高の減少要因
  • 外貨準備高の推移と各国のランキングはこちら:世界の外貨準備高の変化(1990年・2005年・直近)

鉱工業生産

  • 毎月15日前後に公表(中国国家統計局が鉱工業生産・小売売上高・固定資産投資を同時に公表)
  • 中国の製造業、鉱業、公共事業の生産動向を表す
  • 企業活動状況を知る上での参考データとなる

小売売上高

  • 毎月15日前後に公表(中国国家統計局が鉱工業生産・小売売上高・固定資産投資を同時に公表)
  • 小売業やサービス業の売上高を表す
  • 中国のGDPに占める個人消費の割合は約40%と米国の70%や日本の60%と比較すると低いため、米国や日本と比較して小売売上高の注目度はそれほど高くない(ただし、2010年以降は名目GDPに占める個人消費の比率は上昇傾向)
  • 個人消費を予想する際の参考データとなる

固定資産投資

  • 毎月15日前後に公表(中国国家統計局が鉱工業生産・小売売上高・固定資産投資を同時に公表)
  • 農村部を除いた都市部の建築工事や設備工事費を集計したもの
  • 「政府や国有企業による投資」と「民間の投資」に分けられる
  • 中国は名目GDPに占める総固定資本形成(民間の住宅投資+企業設備投資+政府の公共投資)の割合が高いため注目される
  • ただし政府の公共投資頼みの数字になると悪材料ととらえられる
  • 民間設備投資、政府公共投資を予想する際の参考データとなる

中国主要70都市新築住宅価格指数

  • 毎月18日前後に公表
  • 中国国家統計局が主要70都市について平均的な販売用新築住宅価格を算出
  • 70都市のうち、前月比で同指数が上昇、下落、横ばいとなった都市数が注目される
  • 中国の不動産市況を確認する指標として注目される
  • 中国の不動産市況は過熱しやすく、たびたび中国政府による規制が入る。具体的には住宅ローン規制や投機的売買の管理強化などがこれまでも行われてきた。

貿易収支

  • 毎月10日前後に公表
  • 中国税関総署が公表
  • 中国は大幅な貿易黒字国、ただし月別ではまれに貿易赤字になる場合もあり
  • 特に対米貿易黒字は政治的にも注目される(米国の貿易赤字の大部分は対中国によるもの)

中国関連コンテンツ一覧

中国の株式市場についてはこちらを参照!

中国の金利・債券についてはこちらを参照!

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