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フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド/米国ハイイールド債の投資環境

投稿日:2016年6月26日 更新日:

実質的な運用会社

  • フィデリティ
    (委託会社:フィデリティ投信)

投資対象

  • 米国ハイイールド債
  • 最終利回り7.1%(信託報酬控除後5.4%)
    (データは2018/4/27現在)
  • ハイイールド債は名前の通り「高い」「利回り」の債券であり、格付けがBB以下の非投資適格にランクされる債券である
  • BBB以上の投資適格債券に比べてデフォルト率が高い分、利回りが高くなる
  • 債券ごとに期間は異なるが多くは5年~10年前後でクーポンは固定金利が一般的である

債券格付け

商品組成上の特徴

  • 分配金を出さない資産成長型あり

主な販売会社(販売手数料)

  • 野村証券
    5000万口未満3.24%、1億口未満2.16%、10億口未満1.08%、10億口以上0.54%
  • 新生銀行
    一律3.24%
  • 三井住友信託銀行
    1億円未満3.24%、3億円未満2.16%、3億円以上ノーロード

信託報酬

  • 1.7064%

ハイイールド債の良い点(セールストーク)・見通し

高い利回り

  • インデックスベースの最終利回りは6.57%(バンクオブアメリカ・メリルリンチ米国ハイイールドマスターⅡ)(2018/4/27のデータ)
  • 10年国債利回りは2.83%で、10年国債対比のスプレッドは3.74%
  • 2003年~2007年の前回の景気回復局面では上記スプレッドは2.0%~4.0%程度で推移しており、現状はやや割安な水準と考えられる
  • 1988〜2015のスプレッドの平均は5.4%となっており、リーマンショックなどの景気後退局面を含めるとやや割高な水準

2016年の割安な水準から適正水準へ

  • 直近でハイイールド債が最も下落した2016/2月ごろは、スプレッド7.9%に対しデフォルト率は約3%であった
  • さらにデフォルトした場合でも50%近くの回収率があるため実際の毀損する割合は1.5%程度
  • これに対して7.9%のスプレッドは開きすぎており、理論的に割安な水準まで下落していた
  • 2018年4月現在、10年国債対比のスプレッド3.74%に対し、デフォルト率3.6%で回収率50%としても1.8%程の毀損率となる。以前ほどの割安感はないが適正水準と考えられる

利上げ局面はタイトニングでカバー可能

  • デュレーション3.3年と金利上昇リスクはややあるが、前回の利上げ局面(2004年5月~2006年6月)ではベース金利の上昇を、企業の信用力アップによるスプレッドのタイトニングが上回り、ハイイールド債の価格は上昇した。

ジャンク債といってもイメージより優良な企業

  • ハイイールド債はジャンク債と呼ばれることもあり、すごく財務内容が悪くリスクの高い会社と思っている人が多い。特に日本ではハイイールド市場が存在しないため、間違ったイメージを持たれているケースも多い。
  • 米国では格付けがBB以下のハイイールド債券市場は2017年現在で150兆円ほどの市場規模があるが日本では基本的にBB以下の債券の起債はない。
  • しかし日本で唯一といっていいハイイールド債がある。それはソフトバンク。ソフトバンクは債券を多く発行しており、米ドル建て・ユーロ建て・円建てのものがある。
    • 下記に、2015年に発行された3通貨の債券の一覧を掲載。
    • 米ドルとユーロはS&PがBB+の格付け、円はJCRがA-の格付
    • 一般的に米国のS&Pやムーディーズは日本のJCRやR&Iと比べて厳しい格付けで、ソフトバンクの場合は内外の格付け差が4ノッチある。
    • ソフトバンクの場合、グローバルな基準ではハイイールド債だが、日本国内では日本の格付け会社による格付けで投資適格債として発行されている。
    • そして日本の金余りの影響も加わりスプレッドは円建ての債券ではかなり小さめになっている。米ドル建て3.32%。、ユーロ建て3.66%に対し、円建ては2.03%とかなり低いスプレッドとなっている。
    • ソフトバンク社債の条件例
      softbank_highyield
    • 一般的にハイイールド債券市場ではS&P、ムーディーズの格付けが基準となっている。言い換えるとハイイールド債券ファンドに組み入れられている債券はソフトバンクのような会社といえる。
    • 話を戻すと、ハイイールド債というとリスクが高い会社が多いというイメージがあるが、ソフトバンクのような会社と考えると、必ずしも財務内容が脆弱でリスクが高い会社とは言えない。
    • ちなみにJCRが格付けしている一般事業法人でソフトバンクと同じA-かそれ以下の会社は上場企業だけで数百社はある。
    • 日本国内でBBBやA格の投資適格債として購入している債券でもグローバル基準ではハイイールド債(ジャンク債)である。
    • ここで伝えたいのはハイイールド債といってもかなりしっかりした企業が多いということ

ハイイールド債件の発行企業例

  • デル(電気機器)
  • デルモンテ(食品)
  • トイザラス(小売り)
  • リーバイス(アパレル)
  • スプリント(通信)
  • ウェンディーズ(外食)
  • グッドイヤー(タイヤ)

ハイイールド債の悪い点(リスク)

金利上昇リスク

原油価格等の影響で下落する可能性

  • 2014年後半~2016年2月にかけて原油価格が1バレル=100ドル超から1バレル=25ドル前後まで下落した
  • この時、エネルギーセクターのデフォルト率上昇が懸念されハイイールド債の価格は10%以上下落した
  • 今後もエネルギーセクターに限らず、特定のセクターに何らかの懸念が生じた際はハイイールド債の価格が下落する可能性がある

デフォルト率の上昇

  • 2018/4月時点でデフォルト率は3.6%となっており、過去平均よりもやや高いデフォルト率となっている
  • ハイイールド債のデフォルト率は2%~4%程度が長期的な平均値となっている
  • また上記の通り、スプレッドは10年国債対比で3.74%までタイトニングしており、スプレッドとデフォルト率から考えるとハイイールド債はやや割高になっているともいえる

投資対象が同じ投信(類似ファンド)

フィデリティ・グローバル・ハイ・イールド・ファンド

  • 米国・欧州・アジアに分散
  • 一般的なグローバルハイイールド債のファンドは70〜80%が米国となるが、当ファンドは①米国②ヨーロッパ③アジアにおおむね1/3ずつ配分している。

アムンディ・欧州ハイイールド債券ファンド

  • 通貨選択型(2階建て)で欧州ハイイールドに限定しているファンド
  • アムンディが運用
  • 欧州ハイイールドの発行企業例
    • アムンディ(金融)
    • ヴァージンメディア(メディア)
    • コメルツ銀行(金融)
    • フィアット(自動車)

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ハイイールド債投資のまとめ

ハイイールド債は固定金利クレジット投資です。

よって投資するベストタイミングは金利が低下しそうな状況で、かつスプレッドが拡大している局面です。

景気が悪化し、中央銀行が利下げに転じるような環境でエントリーできると最高です。

また、クレジット関連全般に言えることですが、長期的に保有すればトータルリターンでマイナスになる可能性は低いといえます。

よってスプレッドが拡大したタイミングで購入し、長期投資をすると良いと思われます。

ベース金利が今後上昇するか低下するか予想が難しい場合は、バンクローンとハイイールド債を半分ずつ分散すると良いでしょう。



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