こちらのページは「欧州ハイ・イールド債券オープン」を例に「ユーロ建て欧州ハイイールド債」のポイントやリスクを掲載しています。
大部分は欧州ハイイールド債全般に共通する内容ですので、欧州ハイイールド債の見通しを分析する上で活用いただけます。
欧州ハイイールド債に関する様々な情報を幅広く箇条書きで掲載していますので、適宜、必要部分を参照してください。
データや内容は随時、更新しています。
欧州ハイ・イールド債券オープンの商品概要
実質的な運用会社
- DWSインベストメント(委託会社:岡三アセットマネジメント)
投資対象
- ユーロ建て欧州ハイイールド債
商品組成上の特徴
- 通貨選択型で円コースとユーロコースがあり
- それぞれ毎月決算型と年1回決算型がある
信託報酬
- 1.723%
ユーロ建て欧州ハイイールド債のポイント・メリット
欧州ハイイールド債の米国ハイイールド債との比較
- 欧州ハイイールド債は米国ハイイールド債と比較して、利回りは低いが格付けはやや高めのイメージ
- BB格の比率が高く、CCC格の比率は相対的に低い
- デュレーションは短め(平均3年前後)で金利上昇リスクが相対的に低い
- 米国ハイイールド債についての詳しい内容はこちらを参照:フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド/米国ハイイールド債の投資環境
欧州ハイイールド債の発行体はイメージより優良な企業
- 米国ハイイールド債と同様に日本人がイメージするより優良な企業が投資対象となっている
- ジャンク債といわれるが、ムーディーズとS&Pの基準におけるB格の企業は一般的にそれなりの信用力を有する企業である
- 日本の上場企業もムーディーズとS&Pの基準で格付けすると多くがBBB未満の非投資適格となる
- ソフトバンクもムーディーズとS&Pの基準ではハイイールド債である(R&IやJCRではA格)
欧州ハイイールド債件の発行企業例
- ノキア(フィンランド、通信機器・ソフトウエアメーカー)
- ブリティッシュ・エアウェイズ(イギリス、航空会社)
- アルセロール・ミタル(ルクセンブルク、世界最大の鉄鋼メーカー)
- UBSグループ(スイス、銀行)
欧州ハイイールド債の市場規模が拡大
- リーマンショック以降、欧州ハイイールド債の市場規模が大きく拡大した
- これにより、流動性が高まるとともに、さまざまな銘柄に投資することが可能となった
- リーマンショック前はピーク時の2008年1月頃でも1,000億ユーロ前後のマーケット規模であったが、2015年には4,000億ユーロを超えた。
- 2020年時点では3,500億ユーロ前後のマーケット規模となっている。
格上げ銘柄の増加期待
- 欧州の景気回復と共に格付けが上昇する銘柄が増加すると見込まれる
- リーマンショックや欧州債務危機の前後で質が高いにも関わらず投資適格級から格下げられた銘柄が多く、今後、投資適格への回復が期待される
- ルノーはリーマンショック後の2009年6月にBBBからBBに格下げ、2015年4月にBBBに格上げとなった
- 上記によりインカム収入に加え、債券価格の上昇によるキャピタルゲインが期待できる
ユーロ建て欧州ハイイールド債のリスク・デメリット
金利上昇リスク
- 金利が上昇した場合、デュレーション分だけ債券価格が下落する。(ただし欧州ハイイールド債のデュレーションは米国ハイイールド債と比較して短めとなっている)
米国ハイイールド債と比較して低い流動性
- マーケット規模が40~50兆円と特段小さいわけではないが、米国ハイイールドと比較すると1/2~1/3の規模であり市況が悪化したときにボラティリティが高くなる可能性がある
投資対象が同じ投信(類似ファンド)
アムンディ・欧州ハイ・イールド債券ファンド
- 毎月分配、年2回決算あり
- 通貨選択型
関連ページ
ユーロの長期チャートと変動要因の解説はこちら!
ユーロについての考察はこちら!
ユーロ圏の政策金利とインフレ率の推移はこちら!