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インフラファンドの地震リスクはPML値で確認(保有物件のPML値も掲載)

こちらのページではインフラファンドの地震リスクを表す「PML値」について解説しています。

「PML値」はインフラファンドだけでなく、J-REITや私募REITなどでも活用されています。

その中でもインフラファンドが保有する太陽光発電施設は「PML値」が低く、地震リスクは非常に低い水準です。

下記ではインフラファンドが保有する物件の具体的なPMLデータも掲載しておりますので参考にしてください。

まず最初にPML値についての概要から解説します。

PML値とは

「PML値」はJ-REIT・インフラファンド・私募REITなどが地震リスクを管理する際に使用する指標です。

「PML」は「Probable Maximum Loss」の略で、日本語では「予想最大損失率」と訳されます。

「PML値」は50年間に10%を超える確率で起こる(475年に1度で起こる)大地震が発生したとき、被災後の建物を被災前の状況に復旧するために必要なコストの割合です。

計算式は下記の通りです。

  • PML値(%)=補修費用/建物の新築費用(再調達費用)×100

例えば、現時点の新築費用(再調達費用)が100億円の建物が、地震により10億円の補修費用が必要と想定された場合、下記の計算の通りPML値は10%となります。

  • PML値(%)=補修費用10億円÷建物の新築費用(再調達費用)100億円=10%

「PML値」の水準に対する危険度や想定される被害は下記の通りとなります。

「PML値」の水準に対する危険度と想定される被害

下記ではインフラファンドが保有する物件(太陽光発電施設)のPML値を紹介します。

ジャパン・インフラファンド投資法人が保有する物件のPML値一覧

インフラファンドが保有する物件のPML値はJ-REITと同様、有価証券報告等で確認することができます。

下記は丸紅とみずほFGがスポンサーを務めるジャパン・インフラファンド投資法人が保有する太陽光発電施設のPML値の一覧です。(2021年5月時点)

ジャパンインフラファンド投資法人が保有する太陽光発電施設のPML値一覧

上記一覧を確認すると、インフラファンドが保有する太陽光発電施設の「PML値」は極めて小さい数値であることが確認できます。

一般的なJ-REITが保有するオフィスビルなどでは「PML値」が5以上の物件も多く存在しますが、ジャパンインフラファンド投資法人が保有する太陽光発電施設では最大でも2.9となっています。

PML値が0.1%未満の物件も多数存在します。

これは他のインフラファンドでもほぼ同じ傾向になります。

つまり、インフラファンドが保有するような(しっかりした)太陽光発電施設の地震リスクは非常に小さいと考えて問題ありません。

ちなみにジャパンインフラファンド投資法人の地震リスクに対する考え方は下記の通りです。

ジャパンインフラファンド投資法人の有価証券報告書から抜粋

『地震保険』

原則として物件単体のPMLの値が20%未満の投資対象資産を投資対象とするが、例外的に20%以上の投資対象資産に投資を行う場合においては、20%以上の部分に対して地震保険の付保等の必要な措置をとるものとします。

基本的にはPML値が20%未満の物件が投資対象で、例外的にPML値が20%以上の物件に等する場合は地震保険を付与するというものです。

他のインフラファンドやJ-REITなどもほぼ同様の運用となっています。

地震保険は保険料が高く、利回りに影響を与える為、一般的には付与しません。

地震リスクはPML値で管理し、一定上のPML値の物件のみ地震保険を付与する運用を行っています。

これはインフラファンドだけではなく、J-REITや私募REITなどでも同様の運用となります。

次にインフラファンドの「ポートフォリオPML」を紹介します。

インフラファンドのポートフォリオPML一覧【各物件の平均値ではない】

「ポートフォリオPML」はJ-REITではほぼ全ての投資法人が公表していますが、インフラファンドの場合は公表しないない投資法人も多いようです

「ポートフォリオPML」は各物件のPML値を平均したものではありません。

通常、J-REITやインフラファンドJの物件は様々な地域に分散されています。

「ポートフォリオPML」はある震源位置で地震が発生した場合に、ポートフォリオを構成する建物に同時に発生する被害額の総和から算出されています。

つまり、「ポートフォリオPML」は物件の分散効果を考慮したPML値となっています。

そのため、一般的に「ポートフォリオPML」は保有物件の平均値よりも低い数値になります。

インフラファンドで「ポートフォリオPML」を公表しない投資法人が多いのは、もともと太陽光発電施設のPML値が低い為、わざわざ「ポートフォリオPML」を公表する必要性がないと判断している為と思われます。

下記は2021年10月時点で上場しているインフラファンド7銘柄の「ポートフォリオPML」の一覧です。

インフラファンドのポートフォリオPML値一覧

有価証券報告等を調べた結果、「ポートフォリオPML」を確認できたのは3銘柄のみでした。

こちらのデータや、上記のジャパンインフラファンド投資法人の保有物件のデータを見てもわかる通り、太陽光発電施設のPML値は極めて小さく、地震リスクはほとんどないことから、「ポートフォリオPML」を確認する必要性はほとんどないと考えられます。

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