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債券型ファンドについてのまとめ

投稿日:2016年7月2日 更新日:

債券型ファンドとは

債券型のファンドと一言で言っても、通貨・発行体の種類・期間等の違いで違いで様々なものがあります。

例えばMMF・FFFは元本が割れないことを前提に設定されているファンドです。

一方、MMF・FFFと同様に円建ての債券で運用しているにも関わらず債券価格の変動により元金が上下するファンドも存在します。

また、米ドル建ての債券は円建てと比較して様々な種類の債券が存在します。

そして米ドル以外にもユーロ・ポンドといった先進国通貨をはじめ、新興国通貨や資源国通貨と呼ばれる債券も存在します。

これらに投資するファンドも一般的に販売されていますので下記にそれぞれ分類してポイントを分かりやすく掲載します。

債券ファンドのリスト

(1)MMF、FFF(日々決算型の公社債投資信託)

  • 1年以内の短期債のみで運用される商品。
  • 円・米ドル・ユーロ・豪ドルなど多くの通貨があるが、2016/7月現在マイナス金利導入の影響で、円とユーロの商品はほぼ姿を消しています。
  • 残存期間が1年以内の債券は原則、時価評価せず償却原価法で期間按分して利回りを計算するため、通常元本が割れることはありません。ただし、信用不安等で大きく価格が下落した債券は時価評価する必要が出てくるので、この時は元本割れリスクが出てきます。
  • ただし、日々決算型の公社債投資信託は、毎日決算をおこない、基準価格は毎日1円になるが、「1円を下回った場合には追加で資金の受け入れができない」という規定があり、元本割れはファンドの終了を意味します
  • よって唯一といっていい元本割れリスクの要因となる発行体のクレジット(信用)は相当気を使って運用しているのが実態です。
  • しかし、それでも過去にMMFが元本割れを起こしたことがありますので下記にその要因と合わせて事例を掲載します。
  • 過去の元本割れの反省を踏まえてMMFの運用はどんどん保守的になってきています。
  • ちなみに個人向け証券口座の決済用として使われているMRF(マネーリザーブファンド)は2014年から元本割れ回避を目的とする運用会社による損失補てんが認められています

日本のMMF、過去の元本割れケース

2000年8月29日:三洋投信MMF

業界初のMMF元本割れ事例です。

本件は運用自体に問題があったわけでなく、三洋投信及びそのグループ会社の信用不安から大量の解約が発生したことに起因します。

しかし、MMFに大量解約があっても流動性の高い債券を中心に運用していますのでそれが直ちに元本割れにつながるわけではありません。

ではなぜ三洋投信のMMFが元本割れしたかというと、この3週間前に日銀が政策金利を0%→0.25%に利上げを行い、その結果、MMFで保有していた債券の時価が下落しました。

上記の通り、残存期間が1年未満の債券は時価評価しなくても良いので、通常は金利上昇が起こっても元本割れにつながりませんが、解約により債券を売却する必要が発生しました。

もちろん売却すれば時価評価となります。

運用会社の信用不安が原因の大量解約による含み損の表面化で元本割れが発生したというかなりレアな事例です。

2001年9月14日:明治ドレスナー・アセットマネジメントMMF

破綻したマイカルの債券を組入れていたことによる元本割れです。

厳密にはマイカルが海外で発行した円建て債券を裏付けとし変動金利に変換した仕組債への投資でした。

本件は、銘柄の評価が甘かったことと仕組債への投資が適切でなかったことを理由に全ての投資家に対し明治ドレスナー・アセットマネジメントが損失補てんを行いました

2001年11月29日:日興アセットマネジメント/日本投信委託/UFJパートナース投信(2本)/スミセイグローバル投信の4社

破綻したエンロンのサムライ債を組入れていたことによる元本割れです。

サムライ債は高格付けでしたが粉飾決算が発覚し破綻しました。

特に日興アセットのMMFは4兆円以上ある大型ファンドであり、本件はMMF全体に大きな影響を与えました。

ちなみに野村アセットはエンロン債を11月初旬に売却してMMFの元本割れを防ぐことができました。

エンロン債についてはMMF以外にも多くの公社債投信の元本割れの原因となりました。

米ドル建てMMF、過去の元本割れケース

米国では1972年にMMFが登場し、日本と比べかなり一般的に使われています。

一部の証券会社では普通預金のように決済機能をMMFにもたせたものもあります。

そのため組入れ債券の規制も厳しくなっていますし、さらに日本にはない元本割れの回避策が制度的に認められています。

元本割れの回避策には「MMFからの資産買い取り」、「MMFへの資本注入」、「信用状の発行」等があり、組入れ債券の時価が下落した場合でも、これらの仕組みを活用することでMMFの元本割れを回避できます。

ただし、これらの回避策は実質的に運用会社が投資家のために損失を補てんするような仕組みであるため、運用会社にそれができる資金力や信用力がないと実行できないことになります

そのため過去2回、米国のMMFも元本割れをおこしています。

1994年:コミュニティーバンカーズMMF

米国MMFの初めての元本割れ事例です。

ただし機関投資家限定商品のため、個人投資家は影響を受けませんでした。

2008年9月16日:リザーブ・プライマリー・ファンド

当時、米国で最古のMMFでしたが、リーマンブラザーズが発行した債券を保有しており、リーマンブラザーズ破綻により元本割れとなりました。

リザーブ社は大手金融機関の系列ではなく、資金力に乏しく、元本割れ回避策を実行できず元本割れとなりました。

他にもリーマンブラザーズ債を保有していたMMFはありましたが、元本割れ回避策実行により元本割れを回避しています。

外貨預金と外貨MMFの比較は「米ドルMMFと米ドル預金の比較」を参照してください。

(2)円建て債券で運用する投資信託

(3)米ドル建ての債券に投資する商品(一部ユーロ等先進国通貨も含む)

国債、国際機関債

  • 格付けは大半がA格以上
  • 残存期間が長めで金利上昇リスクあり
  • 商品例
    • グローバル・ソブリン・オープン

投資適格債

  • 格付けはBBB格以上
  • 残存期間が長めで金利上昇リスクあり
  • 商品例
    • ルーミス米国投資適格債券ファンド

ハイブリッド証券(バーゼル2対応の劣後債、優先証券)

  • 平均格付けはBBB~A
  • 2010年以前に発行された劣後債・優先証券が中心。
  • 利回りは低めで投資適格債と同水準
  • 商品例
    • 東京海上Rogge世界ハイブリッド証券ファンド

ハイブリッド証券(バーゼル3対応のCoCo債、優先証券、優先株)

  • 2010年以降に発行された新型の劣後債、優先証券
  • 一般的には欧州・日本の金融機関が発行するものがCoCo債、米国の金融機関が発行するものが優先証券・優先株と表記される
  • 政府による資本注入などが行われ実質破たんと見なされた場合や自己資本が一定水準(例えば5.125%)を下回った場合に元本が削減される条項が含まれている
  • 世界的な大銀行でも平均格付けはBB~BBB程度で、利回りは高めでハイイールド債に近い水準
  • 商品例

米国ハイイールド債

バンクローン

  • 格付けはBB以下とハイイールド債と同ランクの発行体
  • クーポンは変動金利(LIBORベース)で金利上昇時にメリット
  • 担保付きローンである為デフォルト時も平均80%近い回収率で実際の毀損は少ない
  • デフォルト率は長期平均で3%程度であり、70%の回収率で計算すると元本毀損率は0.9%程度。
  • 商品例

新興国債券(ドル建て)

  • 米ドル建ての新興国債券(発行体が新興国の国債や企業)
  • 格付けはBB~BBB
  • 債券の残存期間はやや長め
  • 代表的なインデックス
    • JPモルガン・エマージング・マーケッツ・ボンド・インデックス・グローバル・コア・インデックス(EMBIグローバルコアインデックス)
  • 商品例

(4)新興国や資源国の債券に投資する投資信託(現地通貨建て)

豪ドル建て債券

ブラジルレアル建て債券

  • 変動は大きいが利回りが高く2010年以降日本でも人気となった
  • 政策金利がインフレ率よりも高く、実質金利は常時高い水準
  • 商品例

複数の新興国の現地通貨建て債券

複数の資源国の現地通貨建て債券

  • 資源国は資源による収入のおかげで財政が健全な国が多い
  • 世界の人口増加により資源の需要は継続的に増加傾向
  • 対象国:カナダ.オーストラリア、ニュージーランド、ノルウェー、インド、メキシコ、インドネシア、ブラジル等
  • 商品例
    • 高格付資源国:DIAM高格付インカム・オープン(ハッピークローバー)
    • 新興資源国:DIAM新興資源国債券ファンド(ラッキークローバー)

(5)幅広い債券に投資する投資信託

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