ファイナンシャルスター

ハイレベル金融サイト(株式・債券・REIT・投信・税制など)Copyright©2016-2019 financial star

債券・仕組債

リバースフローター債【仕組み・メリット・デメリット】

2016年6月27日

こちらのページではリバースフローター債について事例を交えながらポイントを詳細に解説しています。

リバースフローター債は市場金利が低下すれば受け取るクーポンが増え、市場金利が上昇すれば受け取るクーポンが減少する債券です。

その名の通りですが「逆変動利付債」という商品特性となります。

  • リバース:逆
  • フローター:変動利付債

下記はリバースフローター債の発行事例です。

あわせてポイントも掲載しています。

リバースフローター債の発行事例

債券タイプ

  • 仕組債

通貨

  • 円(額面100円)

対象アセット(インデックス)

  • 固定-6ヶ月LIBOR

条件

長期金利を含めて円の金利が低すぎると組成が難しくなります。

下記は2016/3/31現在の条件です。

  • 期間:30年
  • 利払い:年2回(半年ごと)
  • クーポン:
    • 1-5年:0.8%
    • 6-10年:1.2%-6ヶ月LIBOR ≧0
    • 11-15年:1.5%-6ヶ月LIBOR ≧0
    • 16-20年:1.8%-6ヶ月LIBOR ≧0
    • 21-25年:2.1%-6ヶ月LIBOR ≧0
    • 26-30年:2.4%-6ヶ月LIBOR ≧0
  • 設定当初の6ヶ月LIBOR:0.01%
  • 上記「≧0」の通り、短期金利が大きく上昇してもクーポンは0%より小さくならない形となっています(クーポンフロア)
  • 6ヶ月ごとに発行体がコールをして償還する権利があります。(早期償還条項)
  • リバースフローター債は円建ての固定利付債に金利スワップ取引を組み合わせて組成されます。

リバースフローター債組成フロー

 

リバースフローター債の良い点(メリット)

高い利回り

  • 日本の金利が低位で推移すれば市場金利と比べて高い金利を享受できます。
  • 長短金利差(長期金利と短期金利の差)が大きくなる、つまりイールドカーブがスティープニング化(立つ)している状態で組成すると当初の条件は良くなります。ただし、その後短期金利が上昇するとクーポンは減少します。(イールドカーブについての詳細はこちらを参考にして下さい:イールドカーブについての分かりやすくて詳しい説明
  • 6ヶ月LIBORをマイナスする前のベース金利(固定金利部分)はステップアップしていくように組成するのが一般的です。
  • 仮に短期金利が上昇しても、多少の上昇であれば、通常の円建て債券を保有するよりも条件は良くなります。
  • よって、ある程度金利水準が高く、これ以上はそれほど金利が上昇しないであろうと考えている顧客にマッチします。(ただし、金利がここから大きく低下する見通しであれば発行体コールで償還する可能性が出てくるのであまりマッチしません。そういう場合はシンプルに長期の固定利付債を購入すべきです。)
  • コール条項(早期償還条項)をつけた場合は早期償還リスクが加わりますが、コールオプションの売却により利回りアップに貢献します。

元本割れリスクは低い

  • 発行体の信用リスクを除けば、元本割れリスクはありません。
  • また、クーポンフロアにより、クーポンがゼロを下回ることはありません。
  • よって、運用規定等で株式や為替のリスクが取れない投資家や元本割れリスクをどうしても回避したい投資家に向いています。また、今後、金利が低下するか、あまり大きく変化しないだろうという見通しを持っていると、よりマッチします。

リバースフローター債のリスク(デメリット)

短期金利が上昇するとクーポンが減少

  • 短期金利が上昇するとクーポンが低くなります。(そのため、クーポンの固定部分は期間が経過するごとに上昇するステップアップ型が多く活用されます)
  • 最悪の場合クーポンがゼロになる可能性もあります。
  • また金利水準が低い環境で組成すると、基準となる金利も低くなり、さらに金利上昇リスクも高まる為、条件が悪くなります。

ゼロクーポンで長期保有の可能性も

  • 短期金利が大きく上昇するとゼロクーポンのまま償還まで長期間保有しなければならないリスクがあります。(上記の例では30年)。
  • ゼロクーポンの状態になった債券を売却しようとするとデリバティブ部分を時価評価するため大きく元本が割れてしまうので注意が必要です。

早期償還のリスク

  • コール条項(早期償還条項)をつけた場合、債券発行時より金利水準が大きく低下すると発行体によるコールで償還してしまう可能性があります。(投資家にとっては高い金利を享受し続けられないリスク)
  • これは発行体から見て有利な状況(償還して再発行した方がコストが低下する)になった場合に償還されることになります。
  • つまり債券発行時より金利が低下すると投資家にとっては条件が良くなるが、早期に償還してしまう可能性も高くなります。

関連ページ

下記では代表的な仕組債をほぼ全て網羅していますのでご覧下さい!

仕組債の商品例一覧



-債券・仕組債