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メキシコペソヘの投資を考える(2018年2月アップデート版)

投稿日:2018年2月14日 更新日:

このページは2017年2月に掲載の「メキシコペソヘの投資を考える/通貨は大きく下落」の情報アップデート版です。

2018年の見通しを考える上でお役に立てれば幸いです。

元ページも合わせてご覧いただけると理解が深まると思います。

2018年2月のメキシコペソ為替レート

2018年2月13日現在、メキシコペソは対米ドルで1ドル=18.6メキシコペソ、対円で1メキシコペソ=5.83円となっています。

メキシコペソチャート

足元のメキシコペソは対米ドルで2017年1月に1ドル=22メキシコペソの安値を付けた後、反発して1ドル=18~20メキシコペソでの推移となっています。

対円では2016年後半~2017年1月の1メキシコペソ= 5.0円~5.2円を底に反発しました。

メキシコペソの見通しを考える上でポイントとなるのは下記の3点です。

  1. 原油価格
  2. トランプ大統領のメキシコに対する動向
  3. メキシコのインフレ率

この3つのポイントについての詳しい説明は「メキシコペソヘの投資を考える/通貨は大きく下落」も参照してください。その他、メキシコのファンダメンタルや将来性についても掲載しています。

2018年2月、原油価格がメキシコペソに与える影響は

原油価格推移

2017年の後半から原油価格は上昇し、2018年1月には1バレル=65ドルを超える水準まで上昇しました。

多くのアナリストなど市場関係者はシェールオイルの影響もあるため、1バレル=40ドル~50ドルのレンジでの推移で、大きくは上昇しないとの見通しの中、予想以上の上昇となりました。

2018年2月に入り1バレル=60ドル割れまで下落していますが、極端な急落がなく1バレル=45ドル~60ドル近辺で推移している間はメキシコペソにとって悪影響となることはないでしょう

2014年~2016年は1バレル=100ドル以上から25ドル前後までの極端な下落であったため、影響を受けましたが、現在はそれほど心配する必要はなさそうです。

2018年2月のトランプ大統領のメキシコに対する動向

現在、NAFTA(北米自由貿易協定:米国・カナダ・メキシコの自由貿易協定)の見直しが議論されており、米国はNAFTAの離脱も視野に入れていると伝えれられています。

最終的には大きなインパクトはなく収束すると見られていますが、もし実際に離脱ということになればメキシコ経済に与えるインパクトは大きいと考えられ、メキシコペソにとってリスク要因となります。

また、2018年7月にはメキシコの大統領選が行われます。

情勢は今後、どんどん変化していくと思いますので予想は難しいですが、新興左派政党である国家再生運動(Morena)党首のロペスオブラドール元メキシコシティ市長が優勢と伝えられており、もし彼が当選した場合には現行とは反対の政策をとることが予想されています。

米国寄り・自由化推進・外資の積極誘致といったビジネス路線をとってきた現政権と反対の政策はマーケット関係者からは歓迎されないと思われます。

実際、2017年12月にロペスオブラドール氏の当選確率が高まったとの報道でメキシコペソがかなり売られました。

NAFTA交渉とメキシコの大統領選については比較的大きなリスク要因と考えておくべきでしょう。

2018年2月のメキシコのインフレ率

メキシコのインフレ目標は3%±1%(2%~4%)です。

2017年はインフレ率が高まり2017年12月には6.77%まで上昇しました。

メキシコインフレ率チャート

メキシコ中央銀行は政策金利を7.5%まで引き上げています。

2018年1月のインフレ率は5.55%まで低下しており、インフレ目標の上限である4%以下の水準まで低下するのかもう数か月確認する必要がありますが、利上げをしていることからも落ち着いていくことが予想されます。

メキシコペソに関するその他のリスク要因

米国の金利上昇はメキシコペソに限らず多くの新興国通貨にとってマイナス要因と言われています。

米国の金利が上昇することで、米ドルの魅力が相対的に高まり(新興国通貨の魅力が相対的に低くなり)、資金が新興国通貨から米ドルにシフトするためです。

ただし、これは1990年代などのイメージで言われていることが多いと感じます。

メキシコペソで言えば1994年のテキーラショックのイメージが強いのではないでしょうか。

多くの新興国は2000年以降、外貨準備高の増加など為替レートを取り巻くファンダメンタルは大きく変化しています。

実際、2004年~2006年の米国の利上げ時にメキシコペソは下落しませんでした。

2018年2月のメキシコペソのまとめ

原油価格の動向とインフレ率の動向に関しては、あと数ヶ月チェックする必要はありますが、それ程心配する必要はないと思われます。

注意すべきはNAFTA(北米自由貿易協定)の動向とメキシコの大統領選の行方です。

これは予想が難しく、悪い方向に行くとそれなりのインパクトを与えます。

ただし、メキシコペソの水準自体はかなり安い水準です。

何かの理由で売られても対米ドルで1ドル=22メキシコペソを下回るところまでは行かないのではないでしょうか。

そうするとドル円レートの動きにもよりますが、対円では1メキシコペソ=5.0円を下限とみておけば良いのではないでしょうか。

そうすると現在の水準から最大15%程度の下落率ということになります。

現在、債券利回りは7%~8%ありますので約2年間保有すれば15%下落してもプラスマイナスゼロです。

少しリスクはありますがそこまで考えた上であれば投資するのも悪くないと思います。



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